見所は胸元、二の腕、太もも・・・だけではありません。
津田です。
日本初の全編フルデジタル3D映画「牙狼〈GARO〉 ~RED REQUIEM~」を観たよ。
雨宮慶太作品はゼイラムを見てるくらい(未来忍者も見てるかもしれん)なんだけど、その独特の造形感は特撮界では広く浸透していると思われる。
実は『牙狼〈GARO〉』が元々TVシリーズだったってことは全然知らなかったんですが、全く問題なくストーリーを楽しめるように製作されていることは実に良心的配慮といえよう。
昨今、一見さんお断りな作品も多く見受けられる中、好感が持てる。
ただ物語は実にオーソドックスで単純明快、ひねりもなにもない完全ヒーローアクション映画だ。
なのですんなり映像だけを楽しめるし、ただひたすら主人公鋼牙のかっこよさを堪能すればよい。
こんなに硬派な主役も今時珍しいので逆に新鮮かもしれない。
白コートでの活劇は実に絵になるし剣戟もしっかりしている。
クレジットタイトルはアニメとかではありそうな演出なんだけど、実写ではなかなか見ないか。一歩間違うとギャグなんだけど大真面目に淡々とこなしてるのが単純ながらも凄いと思った。
よくまぁ長きに渡り自分のカッコイイヒーロー像はこうなんだぜ、と臆面もなく映像化できるよな、清々しさすら感じる。
CGと実写の境目を意識することもなく、見やすいフォーカスに編集した3D表現に努めているということもあってほとんど目の負担にならない3Dであった(個人差があります)。
ただサブタイトルであるRED REQUIEMの意味はよくわからなかった。
しかしシルバーアクセ風の使い魔、魔導輪ザルバ(声:影山ヒロノブ)の存在が端的に示すように、いわゆるDQN系の人々にもおそらくは受けが良かったんじゃないかと思う。
実はその手の人々ってこういうオタク系趣味を潜在的に持っているんだと思うのよね。相反するという主張もあろうが、系統は違えど同族嫌悪に近しいんではあるまいか。
もちろん全ての人がそうだといっているわけじゃなく、ね。
ともあれ、想像以上に見所の多い良質な映画であったことは間違いないと思う。
世間的にも好評価であるようだし。
TV版も見てみたいね。
パンフと付属の御札とGAROチェンジングカード(いわゆる3Dホログラム)。
提供:光子企画