2010年10月23日土曜日

光子帆船じゃなイカ(ロス)?

宇宙ヨットでゲソ。



津田です。



NHK教育で22時からやってたサイエンスZERO「世界初!宇宙ヨット イカロスの挑戦」を見たでゲソ。
しかしアメリカやヨーロッパなどとの開発競争のなか日本が世界初の実験船を成功させ、一番乗りを遂げたってのは本当に快挙っていっていい。
これというのも光子帆船スターライトに憧れた技術者が・・・いや、なイカ。
まぁアーサー・C・クラークの「太陽からの風」でしょうか。
番組でスケートリンクを使った帆の展開実験をしているところで、準備には一日がかりだが実験そのものは一瞬で終わるとか深夜のスケート場を借り切ってやるので非常に寒いというくだりは、光の圧力を受ける帆ということもあって、夏目漱石の「三四郎」に出てくる東京帝国大学理科大学で光線の圧力の研究をしている野々宮宗八を思い出す人もいるかもしれない。

三四郎は大いに驚いた。驚くとともに光線にどんな圧力があって、その圧力がどんな役に立つんだか、まったく要領を得るに苦しんだ。


三四郎にはイカロスの話をしてあげたいものです。
まぁ作中で、彗星の尾が重力によって太陽方向に引きつけられるはずなのに実際には逆方向になびくのは光の圧力があるせいではないのかという説がある、とか紹介されている時代から、よくこうしてソーラーセイルが実現する世の中になったもんだなあ、としみじみ。

我々はもはやストレイシープではない。

2010年10月22日金曜日

なんでヤマトタケルなんだ?

第二期はヤマトタケリュから・・・
デーンデーンデンデデン



北方は国のまほろば。



ダイワウーマンも黒木メイサでやっちゃったしどこまで行くんだ大和ハウス、次は映画化か。
というわけで以前紹介した週刊マンガ日本史が完結して新たに「週刊新マンガ日本史」の一号が出てたので買ってみた。
初回は安いんでつい買ってしまうね。
前回に引き続き今回もかなりのラインナップで取りそろえているようです。太字は自分でもよく知る有名漫画家。

1号:ヤマトタケル(和月伸宏:るろうに剣心、武装錬金)
2号:仁徳天皇(赤名修:勇午)
3号:蘇我馬子(館尾冽:フルメタルパニック)
4号:額田王(二ノ宮知子:のだめカンタービレ)
5号:行基(未定)
6号:阿倍仲麻呂(朱鱶マサムネ:ネリヤカナヤ)
7号:坂上田村麻呂(細雪純:魔法戦士リウイ)
8号:小野小町(未定)
9号:平将門(未定)
10号:安倍晴明(さらちよみ:シュタインズ・ゲート)
11号:木曾義仲(霜月かいり:BRAVE10)
12号:北条政子(シヒラ竜也:13club)
13号:運慶・快慶(未定)
14号:親鸞(吉田聡:湘南爆走族)
15号:楠木正成(みなもと悠:明日のよいち!)
16号:吉田兼好(ふる鳥弥生:図書館戦争 SPITFIRE!)
17号:観阿弥・世阿弥(未定)
18号:一休宗純(未定)
19号:斉藤道三(未定)
20号:上杉謙信(山田孝太郎:ファイアーエムブレム 覇者の剣)
21号:服部半蔵(未定)
22号:千利休(未定)
23号:細川ガラシャ(天乃咲哉:現神姫)
24号:伊達政宗(清水栄一/下口智裕:鉄のラインバレル)
25号:黒田官兵衛(池上遼一:HEAT -灼熱-)
26号:真田幸村(信繁)(未定)
27号:出雲阿国(垣野内成美:吸血姫美夕)
28号:柳生宗矩(未定)
29号:春日局(未定)
30号:天草四郎(草場道輝:ファンタジスタ)
31号:松尾芭蕉(未定)
32号:紀伊国屋文左衛門(未定)
33号:徳川吉宗(未定)
34号:平賀源内(未定)
35号:雷電為右衛門(荒川弘:鋼の錬金術師)
36号:吉田松陰(細野不二彦:ギャラリーフェイク)
37号:高杉晋作(高橋ツトム:SIDOOH/士道)
38号:近藤勇(未定)
39号:白虎隊(未定)
40号:篤姫(池田理代子:ベルサイユのばら )
41号:徳川慶喜(未定)
42号:大久保利通(未定)
43号:夏目漱石(杉基イクラ:サマーウォーズ)
44号:乃木希典(未定)
45号:津田梅子(美樹本晴彦:超時空要塞マクロス)
46号:渋沢栄一(未定)
47号:南方熊楠(アントンシク:ガゴゼ)
48号:高橋是清(未定)
49号:山本五十六(Ark-Performance:機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画 )
50号:白洲次郎(大暮維人:エア・ギア)

平将門を「ながいけん」に、運慶・快慶を安永航一郎、柳生宗矩を川原正敏とかどうかな。
あ、徳川吉宗は松平健で(漫画家じゃねぇし)。
未定の漫画家をあれこれ類推するのもまた一興、そんなに漫画家に詳しくないけど。

毎号付録にリングファイルできるクイズカードとポストカード(2枚)が付いてくる。
創刊号の付録、前回50号のダイジェストはていのいい販促なんだろうけど、ポイントは押さえてありなかなかいいんじゃないのかな。

ともあれ好きな日本史の人物だけ、好きな漫画家だけという買い方も出来るこの企画はなかなか優れていると思いますよ(結構売れてるらしいし)。
お好きなものがあれば一冊いかがかな。

週刊新マンガ日本史
フラッシュ版 http://publications.asahi.com/manga2/main.shtml
HTML版 http://publications.asahi.com/manga2_i/index.shtml

2010年10月21日木曜日

etude of the flatters

滅びし平家の怨み、忘れたわけではあるまいな



フラットランダー北方。



ちょっと時間があったんで赤間神宮に寄ってきた。
一一八五(イイヤツコ)年・・・いい奴殺す壇ノ浦ライブ’85
で有名な、源平合戦もクライマックスの地ですよ。
幼くして亡くなった安徳天皇を祀る赤間神宮ですが、平家一門を祀る七盛塚があることでも有名、そうあの超怖い「耳なし芳一」の舞台でもある。
まんが日本昔ばなし中でも二番目くらいに怖い(一番は牛鬼淵)。

で、今思ったんだけど平家の怨霊も悪気があったわけじゃないと思うんだよね。
なんで今なら初音ミクあたりに平家物語を弾き語ってもらうというのはどうかな(ツインテールに般若心経を書き忘れます)。

あと「浪の下にも都(ルルイエ)の候ぞ」ってところから誰かクトゥルフネタにしてないのかな。
ほら、ヘイケガニ面ってのもあるし(ありません)。
つうか平家蟹に関してはカール・セーガンも人為選択説の例として取り上げてるんだな。
そうそう平教経の奥方で男勝りであった海御前(あまごぜ)は入水後、河童の総帥として河童達を支配するようになったとも伝えられてるしいい塩梅で符合しますよ。

また天叢雲剣が海中に失われた際、七つの部分に砕け散って北九州の地に降り注いだという伝説(勝手に創った)があり、封印された七宝剣片すべてを集めると絶大な力を手にすることができるとも伝えられており、かの宮本武蔵もうち一本を所有していたらしい。
脈々と受け継がれ争われてきた所有権闘争、その最後の星剣戦争が今まさに始まろうとしていた!というライトノベルなら読みたい。
安徳ちゃんは実は女帝であったのではないかという説もあるし(流行の男の娘でもいいけど)、ご当地萌えアニメ化も期待できる逸品。

というわけでその企画の際には改めてゆっくり参拝しようと思うのであった。
(第一部 完)
 
  
別にかまわないんだろうけど、塚とか写真に撮るのは流石にはばかられますね。
  ここから深きものどもが・・・
長州砲。乗るなよ、絶対に乗るなよ!
  

トモモリンの像。別名:碇知盛としても知られていることからわかるように、エヴァの碇指令は平家の者。
 ←ダイワマンXの手形(教盛役だったんだが)。

つまり人類補完計画の真の目的とは平家復興にあったのだよ!
(な、以下略)

2010年10月20日水曜日

The tale of the tail

ピーターラビットとワナビー



上舞です。



下関市立美術館で24日までやってる「ビクトリアス・ポター展」に行ってきましたよ。

日本ではキューピーのCMとかでおなじみピーターラビットは大貫妙子の歌とかPapatoldmeで知世ちゃんが真似してたなってくらいしか知らなかったんで事前に映画「ミス・ポター」で予習をとも思ったんだが結局まだ未見。

で今、関門トンネルが点検工事中で通れない代わりに関門橋が150円で渡れるのでなんとなくお得。
あっという間に通り過ぎちゃうけどたまには橋もいいよね。←あまり見ない下関側から。うむ、よくわからんな。

で下関市立美術館。なかなかいい感じのところですが空飛ぶペガサスと人の像が目を引く。
  うん、凄くシュール。
そして入り口前には素敵な庭園のミニチュア版がお出迎え、なかなかに心憎い演出だことよ。
  
←わかりにくいけど目つきの悪いうさぎと子うさぎ。Cat Shit Oneか。

さてポター展、幼少の頃からその観察眼とありのままに見たままに描く才能が遺憾なく発揮されていたことがよくわかるスケッチの数々、身近な動植物、キノコ類や自然の風景が細密に生き生きと写し撮られている様子は、これは本当に才能であり本能的に苦もなく出来たレベルなんだなぁと実感された。
対象物が本当に好きでその美を感じる心がありかつ、正確な写実と博物学的探究心をもった卓越したデッサン力に裏打ちされた絵本作家、ポターの豊かな感性に触れることができるまたとないよい機会になりましたよ。

しかし関係者相関図の中にコナン・ドイルがいておおっと思ったけど、私家版「ピーター・ラビット」を買ったぜ!(キリッ)ってことらしい、ドイル・・・。
まぁホームズ先生が評価していても全然おかしくはない感じであるのだけれどね。

リンゴ酒を作るイラストは子供向けには相応しくないんで差し替えましょうという出版社との経緯なども見られ、当時から色々あったんだなぁと思ってみたり。
展示物はイラストが主なんで小振りのものが大半とはいえ、なかなかに充実した展覧会でありました。

  
首を絞めている(ように見える)イラストの葉書があればよかったのに。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Tale_of_peter_rabbit_12.jpg

2010年10月19日火曜日

鷹も負け世知辛い世の中ですが

こんな時こそそう、SETIですよ!



津田です。



今年は地球外知的生命体探査(SETI)として初めて行なわれたオズマ計画から50年目の節目の年にあたるということで、世界9カ国の大学や天文台など15機関が宇宙からの電波などを観測、地球外知的生命体の存在を探る合同観測実験が11月からスタート。
その名も「ドロシー計画」!!・・・。

↓多分メインHPと思う。
http://www.nhao.jp/~narusawa/oseti/project-dorothy-j.html
下の方にしっかりドロシーちゃんもいますよ(萌えキャラとして)。

兵庫県立西はりま天文台が実験本部なのは、去年日本で行なわれた約30機関が参加した合同実験「さざんか計画」が本家アメリカ学術団体SETI研究所に認められたから、やるじゃん日本!
世界規模では初の試みのSETIってことでカレーなる大発見に繋がることが期待されますよね。

もしも知恵と勇気とハートがあったなら。

2010年10月18日月曜日

財布はがらんどう球で、俺は底にさわってしまったんだから

直径約320kmの小惑星型航宙船<ヨナダ>はその1万年の長きに渡る航海の末、従来の軌道を外れて人口30億を有するダラン星系第五惑星との衝突コースを進行中であった。



津田です。



TVタイトル「宇宙に漂う惑星型宇宙船」は小説版では「世界はがらんどう球で、 おれは空にさわってしまっ たんだから」というちょっと長いけど印象に残るなんとなくロマンティックな題名。
この話は<ヨナダ>内部の退化文明の人々との交流とその小惑星宇宙船の進路変更に奔走するカーク、スポックの話であると同時に、冒頭でドクター・マッコイが治療法の知られていない病に冒されていて、余命一年だろうというところから始まる、マッコイと現地人巫女とのラブロマンスものでもある。
ここで小説版ならではのマッコイの心の声の表現を。

足もとに気をつけろよ、坊や―と、マッコイは自分に言いきかせた。
(中略)
胸の中のボーイスカウト精神がささやきかけた―このキャンプファイヤーは消した方がいいぜ、兄弟……。


巫女さんの方も情熱的なもので、余命わずかと打ち明けるマッコイに対し、一年でも立派な一生になるわ、と返す。

それにしても表題にもなっている、禁を破って山に登ってしまった老人の最期の言葉、
「この世界は大きながらんどう玉でよ、わしの手は空にさわってしまったんじゃからの」
は、なんとも示唆に富んでいる言葉であることよ!
みな自分の所属する世界をどれほど知らずに生きていることであろうか。

事件解決後にカークはマッコイに聞く、
「教えてくれないか、ドクター」
「なぜ治療が往々にして病気そのものと同じような苦痛をもたらすのか」
と。

エンタープライズ号の冒険は続く・・・。

2010年10月17日日曜日

MとSは表面上の違いでしかない

MM9、最終回だけ録画されてないなんてどういうことなの。
(追記:masaitanoさんによると2話連続放送なんて卑怯だよね、とのこと。そういうことだったのか・・・)



上舞です。



でも見たけど。
MはMonsterの略、SはSupernatural Beingの略って分類上の設定がきっちり物語上における要点として盛り込まれていたりするところが好感度高かった。
あくまでも気特対の日常を描くことに専念しているにもかかわらず、背後にはしっかりとした怪獣特撮モノのテイストが織り込まれており、またキャラクターに合ったキャスティングにより違和感なく最後まで物語を楽しむことができた。
1話30分というアニメ的長さってのも見やすさの鍵だったかもね。この雰囲気で一時間はおそらく辛い(特撮に金かけられないから)。
低予算でも工夫でいけるって事を改めて知らしめてくれるドラマづくりだったんじゃないかな。
一応ラストはありがちなぬるい親子話(怪獣の)になるかと思いきや、金枝篇「王殺し」ネタを持ってきてて、なかなかやるなと思わせた。

原作読んでないからわからんけど、多分原作より楽しめたんじゃないかと予想。
あまり大々的に怪獣は出てこないものの、その存在感を十二分に感じさせることに成功した、現代版ウルトラQともいえようか。
オープニングナレーションが石坂浩二だしな。

短いし機会があれば是非、一見の価値はあるかと。