2010年6月12日土曜日

TOWARD THE TERRA

我々は、ふるさと地球(テラ)へ向かう!



津田と北九州SF研究会一同です。



いよいよっ!

いよいよ小惑星探査機「はやぶさ」が地球に帰ってきます。


大気圏再突入に向けた主な計画は、

・6月13日 19時51分頃(日本時間):カプセル分離
・6月13日 22時51分頃(日本時間):カプセル再突入

とのこと。

6月14日0時までにオーストラリア:ウーメラ立入制限区域に着陸する予定。

「はやぶさ」の本体は、化学推進系故障により惑星間軌道へ離脱不可能のため、カプセル大気圏再突入に伴い、焼失。

では以下詳細なタイムラインを。

・約19時間前:6月13日4時頃 月の内側

 「はやぶさ」と地球の距離が、地球から月までの距離(約38万km)より近くなる。

 秒速約4km。「はやぶさ」の姿が大型望遠鏡で捉えられる頃。


・約7時間前:6月13日16時頃 わが来し方の

 7年前「はやぶさ」が旅立った内の浦上空を通過。距離約15万km。


・約3時間前:6月13日20時頃 別れはさだめ、さだめは生

 高度約6万km、カプセルが秒速10cmのゆっくりした速度で切り離される。

 「はやぶさ」本体とカプセルは、時間にして1秒以下、距離で1~2km程度離れたまま地球大気へ突入。


・約5分前:高度約600km カウント、ダウン

 ウエスタン・オーストラリア州上空からオーストラリア大陸へ。

 地表に対する速度、秒速12km。

・23:00:00暫定値(日本時間):高度200km 導かれて

 大気突入。地表面に対し10度程度の浅い角度で突入開始。


・約60秒後:高度80~90km 禊。流れ星になるよ

 はやぶさ本体とカプセルが流星として輝きだす。


・約90秒後:高度60km 地球へ…

 最大光度、マイナス5等(金星より明るい)。

 「はやぶさ」本体は爆発しながら分解、溶融消滅。



あとは高度約10kmでパラシュート開傘、電波を放ちながら落下。

地上4カ所のアンテナで電波をとらえ、大気との摩擦で流星のように見える光跡も4カ所で観測、結果を運用室モニター画面に表示して落下位置を推定するようです。




「はやぶさ」帰還日のイベント情報

・宇宙教育テレビ特別番組(提供:JAXA宇宙教育センター&宇宙少年団)

 ~「はやぶさ」の帰還をみんなでむかえよう!~

 http://www.yac-j.or.jp/tv/post-3.html


・「はやぶさ」管制室ライブ中継(音声はありません。オーストラリアからの映像はありません)

 http://hayabusa.jaxa.jp/live/


・NASA 観測用航空機からのライブ中継

 観測用航空機DC-8で「はやぶさ」再突入時の火球空撮に挑戦。

 http://airborne.seti.org/hayabusa/



-今、果てしない宇宙の広がりの中に、あなたの青春が目覚める-

2010年6月11日金曜日

クエッ、クエッ、クエ

クエス~タ~(人造人間)。



津田です。



スタートレックのプロデューサーとして知られるジーン・ロッデンベリーがテレビシリーズ(TOS)の終了後に制作したのが『人造人間クエスター』("Quester" 1974年)だが、これはパイロット版として作られた単発番組でありTVシリーズ化はされなかった。

後にこの構想がネクストジェネレーション(TNG)の登場人物、データ少佐へ生かされている。


で、先日観てみたんだが(邦題はなぜか改造人間になってた)、非常に面白く上質なSFドラマでビックリした。

ジーン・ロッデンベリーはやっぱりすげぇや。

普段は半端なものが多いんでいわゆる“ロボット(アンドロイド)人情モノ”はダメだとうそぶいているんですが、これは文句なしに面白かったと認めざるを得ない。

アシモフとの親交は伊達じゃないわけだ。

主役のアンドロイド:クエスターを演じたのはDS9やENTにも出演したロバート・フォックスワース、らしい(う~むわからん)。あとウォルター・ケーニッグやメイジェル・バレットも出演しているらしいが、どれだろう。

また吹き替えがいい味出してると個人的には感じた。


ヴァルカンには無い感情な動画サイトにて閲覧可能なようなので興味のある方は是非。

2010年1月21日の海外ニュースではTVシリーズとしてのリメイクも話があるらしい。

が、映画化でもいいんじゃないかなぁ。


最後に印象的なクエスターの口述伝言メモを。

君は私のことを有効に機能しえなかった単なる装置と考えてくれたまえ。
もっと人類について学習したかった。
創造主に対する君の考えもだ。
人類には批判されるべき多くがあるが、しかしそれ以上に、美点がある。
時間が許したなら、人類の最大の美点である、人間性と人間同士の愛を、学習することも出来たろう。
しかしきみは、少なくとも、友情の意味を教えてくれた。
ありがとう。 

-クエスター-

2010年6月10日木曜日

自費の指名

ま、なんかしようと思ったら自費でやる方が文句が出なくていいよな。



津田です。



宇宙大作戦には様々な異星人とその文明が出てきますが、ネクストジェネレーションで一気に火がついたのがクリンゴン人でしょう。

初出はTV版タイトル「クリンゴン帝国の侵略」でしょうか。原題は「慈悲の使命」。

クリンゴン帝国との和平交渉が決裂した結果、戦略的重要拠点であるオーガニア星を押さえるべく連邦の命を受けたカーク達がクリンゴンと初めて相対するわけです。

戦争に突入した時には第2のアルメニアかベルギーか、とオーガニア星のことを考えるカーク。

カークとスポックは、連邦庇護下に入るようオーガニア代表を説得するものの、歓迎はされるが提案は柔らかく拒絶。

牧歌的生活を営み過去何万年何一つ変化のない停滞した文明のため現状の危機的状況が理解できないのだろうと、オーガニア人達に対し苛立つカークであったが・・・。


このエピソードの凄いところは主人公側いうなれば大国アメリカを批判的に描いているというところであろう。

クリンゴン側の方は自覚して好き勝手やっているのに対し、地球人側の善意の押し付け的なところが実によく皮肉られており、非常に普遍性の高い良質なSFドラマとなっているのだ。

現状の例えば普天間問題などをこうした感じで小品に落とし込める作家が果たして今の日本にいるのだろうか。


またこのエピソードにより限定的な和平に至ったものの争いは絶えなかったクリンゴン帝国とも、オーガニア人が予言したとおり、ついには恒久的な和平を結ぶのである(映画スタートレックVI 未知の世界)。

TV版の「人間は大昔から望まないものを手に入れる技術に長けていますね」というスポックの台詞や、クリンゴン人司令官が一人だけ反抗的なカークに対し「おまえはわたしが理解できる唯一の人間だ」とか言うのが印象的です。


敵役としては非常に愛されたクリンゴンであり、種族設定も深められ言語なども作成され、架空言語としてはISO 639の言語コードがあったりgoogleでは表示言語としてクリンゴン語を選択できるなど破格の扱い。

俺も日本であったワールドコンのクリンゴン語講座に30分ばかり出席してみたことがあるが、英語もわからない頭では理解できるはずもなかった。

そういえばロマンチックではない響きがする「I love you」の言い方調査では、このクリンゴン語「qaparha」を抑え、日本語「私はあなたを愛します」が堂々の1位であったな。

クリンゴンよりロマンチックさに欠ける日本語は使用せず、月が綺麗ですね、とかを使いましょうかね。


小説の最後で和平が成ったことを悲しむクリンゴン司令官コルにカークが理由を尋ねると、かれはため息をついて答えます。

「かれらがわれわれを戦わせてくれなかった、それが残念だといったのだ」

「戦えたら、さぞすばらしかっただろうに」

2010年6月9日水曜日

ゆ:UMA来歴

未確認動物のことを日本では「謎の未確認動物」を意味する英語Unidentified Mysterious Animalの頭文字をとって 、UMA(ユーマ)と呼び、親しまれている(主にムー民らに)。

これは日本人による造語で、実吉達郎が1976年(昭和51年)当時の『SFマガジン』編集長の森優(後の超常現象研究家の南山宏)に未確認動物の呼称作成を依頼したところ、森優がUFO(Unidentified Flying Object)を参考に考案(でも本人は和製英語だとして用いなかったとか)、初出は 『UMA―謎の未確認動物』 (著:実吉達郎)であるらしいいつものwikiより。

このことから曖昧でとうてい正しいとは思えない呼称だとしてもそれなりに認知度が上がるともうそんなことはどうでもよくなり、それ自体の来歴がひとつの存在証明になってしまうこともある、ということ。

つまり信じるヤツがジャスティスであり真実の王者、夢を見続けることがいつのまにやら俺のファンタジィーになってしまい残念(チガウカ)。

ちなみに本家英語ではCryptid(クリプティッド?)と呼ばれ、これを研究する学問はCryptozoologyと呼ばれるらしい。



津田です。



上述の森優さんは『SFマガジン』2代目編集長で、世界初のSFの全集『世界SF全集』を完結(企画は福島正実)。

1970年には、早川書房の初の文庫本であるハヤカワSF文庫を創刊。

海外作家のスペース・オペラやヒロイック・ファンタジーなどのシリーズ作品、平井和正「ウルフガイ・シリーズ」など、娯楽性が高い作品を刊行。

福島さんの文学路線とは一線を画し、SFのエンタテインメント路線へと舵を切ったようですね。

従来からのSFマニアからは不評であったが、若年読者の間に圧倒的な支持を得た、とか。

なぁんだこの頃から軽さ志向であったのですねぇ。

ここでライト級なら今のラノベはさしずめモスキート級といった趣でしょうか。

硬軟取りそろえて、幅広い成熟したジャンルになりましたよねSFは。


そういえばベスト・ヒット・UMA(by田中啓文)といえばビッグフット(雪男)、ネッシー、ツチノコあたりでしょうかね。

最近ではエイリアン・ビッグ・キャット(A・B・C)が気になるところです。

クァールかニャ?

2010年6月8日火曜日

自分の人生を持て

神のものは神に、カエサルのものはカエサルに返しなさい。



上舞です。



カーク船長ことジェイムズ・T・カークのミドルネームはタイベリアスであるが、小説版(Star Trek: The Motion Pictureのノヴェライズ版)表記は「ティベリウス」。

カークの祖父サミュエルがローマ皇帝ティベリウスにちなんで名づけたが、カーク本人はこれを良しとせず、自ら略すことが多い、とされている。

新しい映画「スター・トレック」ではタイベリアスだったし単に訳の表記の問題でしょうな。

でこの由来元ティベリウス・ユリウス・カエサルはローマ帝国第2代皇帝であり、イエス・キリストが世に出て刑死したときのローマ皇帝でもある。

イエスの言葉のカエサルとは直接的にはティベリウスを示すわけだね。

しかしビデオテープメディアをデジタル化するという不毛な作業をやってると(スタートレック含む)、その画質の荒さは携帯の画面でなら許されるくらいのレベルであり日々の映像技術の進歩に驚かされるのであるが、人間、いや生物の本質は変化のスピードがゆっくりしていってねであり、早々変わり映えするものではないなぁ、ニュータイプが理解されづらいのもある意味リアルだよなとか思ってみたり。

で映画スタートレック1~6+ジェネレーションズを飛び飛びに流してたんだけど、カーク提督、一作目はほんと空気読めないわがままさんに見えて辛いよなぁ。

カークはカーク、シャトナーはシャトナーなんだけどトレッキーやってれば否応なしにそこらへんの裏話が聞こえてくるんでなんともはやではある。


映画版は1をカークの現場復帰編。

2~4をカークの過去清算編。

5は新たな活躍の最後を描くつもりが第10回ゴールデンラズベリー賞(1989年)3部門受賞という惨劇編。

6でようやく世代交代を受け入れるべくクリンゴンとの和解に道筋をつけて現役より離脱。

ジェネレーションズでは、もう既に死んだ思われており隠遁生活同然であったのだが、再び宇宙を救い、その最期をピカードに看取られる。


という英雄カークの晩年記としてみるのも面白いだろう。

カーク船長役であったウィリアム・シャトナーもそろそろ80に差し掛かる。

先のバンクーバーオリンピックでは閉会式に登場、故郷への賛辞を述べたが、役者としてはもう厳しいよなぁ。


とか思ってると、2008年のアメリカ映画『ファンボーイズ』にウィリアム・シャトナーが本人役でちらっと出演してるようです。

日本でも2010年4月24日より公開、上映されたようですが全然知らんかった。

内容はスター・ウォーズファンを主軸にしたコメディ映画らしいんですが。

2010年5月12日よりTSUTAYAでDVD独占レンタル開始してるんで借りてもいいけど、NHK-BShi『スター・ウォーズ』全作放送連動企画で2010年7月19日にオンエア予定とのこと。

忘れなければこちらを録画するかな。


昔のアニメ作品はあまり劣化が気にならないので、「敵は海賊~猫たちの饗宴~」も早いとこデジタル化しよう。(コピーガードがかかっているかも、無理かな)

2010年6月7日月曜日

ひと足お先

光の速さってわけじゃないけど地球へダッシュさ



北方!あばよ涙



というわけでホンモノに先んじて青島文化教材社、通称アオシマのプラモデル:スペースクラフトシリーズNo.1「1/32 小惑星探査機はやぶさ」がウチにも届きましたよ~やったー!

JAXAロゴがステキですね。工具をご用意ください。

 

にしても太陽電池パドルがキャラクターブルーって指定は無いわぁ。

 開封。

取り説の序文、はやぶさプロジェクトマネージャー川口淳一郎さんの「発売に寄せて」がなんだか泣けるで。

さて中身。A部品↓と、B部品↓と、

 ←台座3パーツがC部品の計3枚。

太陽電池パドルとアンテナ部は背面にもモールドがある。しかし・・・

実物見てないんでなんともいえないんだが、太陽電池パネル一枚一枚の区切りは凸モールドで表現されており、淵は中途半端に断ち切られた感じなのが残念ポイント。

ホログラムシートを付けろとはいえないが、ここはせめてスジ彫りじゃないと変なんじゃないかなぁ(自分も知識不足なんだが)。

細かいことをいえばパラボラアンテナ部のモールドも、網目方向やリブの数がなんとなく少なくとも箱絵とは全然違うしな。

でも「はやぶさ」の三面図や正確な図面ってのはネットで自分が調べた限りでは見かけない。正確なところが知りたければ実物大の模型を見に行くしかないのであろうな。

↓台座は小惑星イトカワを模したもので細かい梨地加工で好感が持てる。

 (赤四角部分)一部にアンダーゲートを採用。

本体の箱組部分をしっかり仕上げやすくするためだろう。もしかしたらメッキ仕様も検討されているからかもしれない。

↓本体部分。三つ並んだ丸いターゲットマーカーはモールド入りでオシャレ。国内外から88万人の署名入だったよな。

    ↓赤丸部の八角形構造物は子探査機MINERVAが入ってるところ。

  ←丸いのが再突入カプセル。これだけ地球に帰ってくるのだ。細いのはアンテナの支柱。

四角形に丸四つの構造物はイオンエンジン。網モールドは無い。見せ場の一つなのにちょっとのっぺりしすぎの感も。青色LEDで電飾する人も出てくるんだろうな。

実はミネルバ本体も部品としてある。(赤丸部分)

台座に取り付け可能。

←左端にチラッと見えてるサンプル採取装置の支柱が左右分割なんで合わせ目を消したくなるのはここぐらいかな。


いろいろ気になる点ばかり挙げてしまったが、全体的なプロポーションは良いと思うし、話によれば部品の合いは抜群で左右の太陽電池パドルもヘタることはなさそう。

なにより「はやぶさ」帰還までに発売を可能にしたアオシマさんには、本当にお礼を言いたいと思う。

ありがとう!!


最後に青島文化教材社キャラクター部のBLOGを。

アオシマBLOG http://blog.livedoor.jp/aoshimabunka/

アオツマさんとマスコットキャラあおこの掛け合いが楽しい。


はやぶさ!よろしく勇気

2010年6月6日日曜日

ああ突然オレンジ色の

SF研っつったらUFOを呼んだりするアレかい?アレなのかい?



ベントラー北方。



日本最初のUFOの研究団体その名も「日本空飛ぶ円盤研究会(Japan Flying Sauser Research Association:JFSA)」には、三島由紀夫や石原慎太郎をはじめ糸川英夫、星新一、黛敏郎、柴野拓美というそうそうたる面子が会員として名を連ねていた。

小松左京も所属してたように思うがよくわからん。

特に柴野拓美さんはこの会がきっかけとなって日本最初期のSF同人誌『宇宙塵』を主宰、第1回日本SF大会主催したり日本SFファンダムの父であると共に、現オタク的現象の源流を形作った偉人でもある。

この伝説の同人誌『宇宙塵』は星新一を筆頭に三桁近いのプロSF作家を輩出しているともいわれており、作家を育てるのに長けた方であったろうことがうかがい偲ばれる。

現日本を見て、いかに人を育てる人があまり重用されず結果人が育っていないのかということが垣間見える感じでもあり、まぁもういいトシの自分も含め耳が痛い話だ。


まそれはそれとしてUFOですよ。

最近(でもないか)流行りと聞く東方なんちゃらっていう有名同人シューティングゲーにも「東方星蓮船 〜 Undefined Fantastic Object.」ってのがあるらしく、ベントラー(アイテム)とかもちろんUFOとか出るみたい。

スペースインベーダーみたいなものかな(チガウカ)。

ライトノベル分類になるのか「イリヤの空、UFOの夏」(秋山瑞人)とか典型的ないわゆるセカイ系と見なされているものにもUFOは出てたなぁ。オカルトは扱いやすいからね。


でもUFOの最高峰ってったら『謎の円盤UFO』であろう。

実はねーあんまり見たことないんだけど、エヴァンゲリオンの元ネタ要素がかなり含まれており、エリス中尉なんかまんま綾波ってのはよく言及されているし、プラグスーツばりのコスチュームは今見るほうが逆に新鮮味を帯びるかもね。

最高司令官ストレイカーは任務上とはいえ相当気が滅入るような仕打ちにあっており、碇指令のひねくれっぷりを考えた時なんとなくにじみ出るものがあるかもしれん。

いつかじっくり観たいですよ。


ってことでOPを貼り付けておく。

矢島(カーク船長)正明さんの渋く知的なナレーションと共にお楽しみください。


こちらはおまけ、自衛隊脅威のメカニズム。


では。

ユッ、フォッ(6月6日なので)。