2009年11月14日土曜日

月のしずく

あおいあーおいー おーつきさまー(まさかの御三家)



上舞です。



米航空宇宙局NASAは13日、月探査機「エルクロス」衝突実験で月に水の存在を確認。

月に水が存在する確実なデータを得たと発表。

近い将来、有人月面探査の際に飲料水としての使用や、分解して酸素や燃料として利用できる可能性もみえてきた。

月南極付近のクレーター「カベウス」には太陽光が永久に当たらない部分があるが、そこに水分が氷の形で存在する可能性が高いとされていた。

10/9、エルクロスをカベウスに激突させ、舞い上がった噴出物を分光計で分析。

その結果、土砂中に水蒸気を確認、飛散した水分は約90L相当とのこと。

月極(駐車場ではない)付近の水が数十億年前から存在するとなれば太陽系の歴史、進化の新たな解明の糸口にもなるだろう。

NASAは現在、次世代有人月面探査「コンステレーション(星座)計画」を進めているが、膨大な開発費などに批判も多く、オバマ政権は計画の見直しを迫られている模様。

そういえば毛利館長の日本科学未来館も危なかったようですが。

人はパンのみにて生くるにあらず、とは誰の言葉でしたかねぇ。


NASA幹部は会見で「今回の発見は間違いなく月への関心を高めることになる」とコメント。


人間は希望もなければ長くは生きられない。

またツキがあらばこそ、明日も夢見てしっかりやれるというものなのだ。

2009年11月13日金曜日

首級がいっぱい

13日の金曜日だけに



超自然的北方。



火星極冠部の氷を融解させると下からナスカ地上絵に似た図形が発見されます(さよならジュピター)。

そういえば地球連邦大統領(森繁久彌)がお亡くなりになりましたよね。


というわけでひろがるバンバのイエー悪の影じゃなかった、南米ペルーの乾燥した盆地状高原地パンパ=コロラダ表面に描かれた広大な地上絵を紹介展示している「世界遺産 ナスカ 地上絵の謎」を、北九州市が誇る「いのちのたび博物館」へ見にいってきました。

とりあえず欠かせないBGMは正義のシンボルではなく「コンドルは飛んでいく」。

博物館的な展示物としては地味かもしれませんが、自分には十分興味深く楽しむことができました。

一番の見所は最後にある最新バーチャル・リアリティ技術で再現された13分間のナスカ台地遊覧飛行映像でしょうか。

大型スクリーン上映なので浮遊感も抜群。

導入のシーンではインカコーラのトラックが確認できるのでお見逃しなく(何故)。


あと興味深かったのが展示物に描かれている動物モチーフ絵の説明に“超自然的~”とされていた点。

「超自然的シャチ」とか「仮面を付けた超自然的存在」とか。

東京大学古代アンデス文明調査団が発見に寄与したクントゥル・ワシ遺跡から出土の金細工「十四人面金冠」「五面ジャガー金冠」ともあいまって、来年は仮面ライダーナスカかなとか妄想。

アマゾンと並ぶ南米ライダー、いいね!(ちょっと血生臭い系)


地上絵に関しては天文暦説、宇宙人建設説もありますが、今では豊穣儀礼説をもとに調査研究がなされているようです。

しかし首級、要するに人の首を超自然的存在に捧げる豊穣祈願システムは厳しい土地がら口減らしの意味もあったであろうしなかなか合理的であるとも考えられます。

首級をそれだけ大切なものと思って超自然的存在に差し出したということは、古代ナスカの人々は現代人以上にある意味命を大事な尊いものだと感じていたのではないかとも推察されるのです。


アンデスの動物剥製展示も充実してて、目玉のアンデスコンドルの迫力ある姿はバード・オブ・プレイを彷彿とさせますな。

で、頭部に毛が無いのは腐肉を餌にしており漁った時に腐敗物などが毛に付着した時の感染症などを防ぐ為らしいです。

あれ?どこかの前市長の姿が目に浮かぶようだよ(アンデスコンドルに失礼ですよね)。


ともかく、見所満載のこの秋の特別展。

11/23(月・祝)までなので予定のある方はお早めに。

http://www.kmnh.jp/nasca/index.html




以下写真。

基本撮影禁止だが最後の映像の前に撮影コーナーがあった。

実際に民族衣装と帽子でこの上に立てるよ。

マチュ・ピチュ模型。

このコーナーにあり特に注意書きが無かったから撮ったのだが・・・



土産。クリアファイルとDVD(1800円45分だったかな?)が見難いけど。


そういえば「時空転抄ナスカ」なんてアニメもあったなぁ~知らんけど。

2009年11月12日木曜日

ロングピース賛辞

ピースはまだかって言ってんだよ!! 鉄火美人(まちがい)



津田です。



というわけで早川書房編集部(編)「神林長平トリビュート」を購入。

新世代作家八人が神林SFを代表する長短篇を独自に解釈、豪華競演を果たした傑作アンソロジーとのことなんですが、音楽の世界ではいざ知らずまだ現役バリバリで活躍中の作家作品を他作家がオマージュして書いちゃうってーのはなんか凄いな。

以下目次

  • 「狐と踊れ」 桜坂洋
  • 「七胴落とし」 辻村深月
  • 「完璧な涙」 仁木稔
  • 「死して咲く花、実のある夢」 円城塔
  • 「魂の駆動体」 森深紅
  • 「敵は海賊」 虚淵玄
  • 「我語りて世界あり」 元長柾木
  • 「言葉使い師」 海猫沢めろん

当然オリジナルは全部既読、何度読み返しても感じるところの多い名作ぞろい。

これに加えて「過負荷都市」を伊藤計劃さんが執筆の予定だったそうですがご本人も絶対書きたかったでしょうに返す返すも残念です。

もちろん、神林さんによるありがたい序文「敬意と挑戦」もあります。

上記八人は恥ずかしながら全作家未読、これがきっかけで広がるといいな。

虚淵玄はゲームシナリオでなら「Phantom -PHANTOM OF INFERNO-」で読んでるけど。

SFマガジンだったかな記事中で、「膚の下」でひとまず作家としての完成をみたと思っているので後は余生と思って好きにやらせていただいていますというような趣旨のことを言っておられたと思うんですが、余生で「アンブロークンアロー」ですかーまだまだヤル気満々じゃないっすか。

なにはともあれプロ作家たちによる神林長平同人誌、楽しめそうです。


2009年11月11日水曜日

紫のクオリアの人

これが・・・すごいんですねそんな感じのジャンルの中では。

やっぱ肌に合わんわライトノベルって言いたくなるよなあなたのアンチより。




津田です。



多分各所に出てくるネタの数々がいちいち俺に合わなかったし気に触った。

そのネタに爪の先ほどの興味があり僅かに舐めたくらいの理解しか俺は持ち合わせてはいないが、筆者は良く理解したうえでラノベレベルに準じ落とし込んでいるのであろうがあるまいが、いってしまえば俺には否定的なクオリアしか生じえなかった。

最近見た映画にも感じたこの不快感はまるで不気味の谷現象のアナロジーのようだ。

出来うる限り良かった探しをしながら読んだんだけれど、すみません出来ませんでした。

エンタメとしてもキャラモノやSFガジェットとしても、俺には何一つ得る所がない作品でした。

「紫色のクオリア」読了。

2009年11月10日火曜日

はやぶさ2は「おおとり」って名前にすればいいのに

不吉なコトいうな



クズと呼ばれても北方。



地球の帰還が大ピンチ!

小惑星探査機「はやぶさ」のイオンエンジン異常で使用できるスラスタが1基に。

地球への帰還に黄信号ってレベルじゃねぇぞ。

宇宙航空研究開発機構JAXAによると、A~D4基のイオンエンジンのうちDの推力を維持する「中和器」という部品が劣化、自動停止していることが4日に判明。

4基中3基が休止、残る1基も推力が十分出ない状態で、地球帰還が危ぶまれている。

スラスタCのみで帰還する場合加速が足りなくなる恐れがあるため噴射時間を長くとる必要がある。

本来なら早めに加速を終わらせて地球からなるべく遠いうちに軌道修正する方が確実だが、ギリギリまで加速してからの軌道修正にはリスクが伴い再突入への難易度も上がるからだ。

他の方法としては今回の帰還は諦め新しい軌道を計算することも考慮できるが、すでにエンジン耐久年数超過運転のため再延期によってスラスタCまで停止の可能性は十分あり得るとのこと。

「はやぶさ」は2003年打ち上げ直後トラブルでAを、2007年4月にも中和器劣化でBを休止。

第2期軌道変換実施中の「はやぶさ」現在位置は地球から直線距離で約1億6000万km。

また、後継機「はやぶさ2」は目標とする小惑星との位置関係により2014年に打上げの必要がある。

そのため来年度よりの本格的開発が必要なのだが、先日発表の概算要求では「はやぶさ2」予算は計上されていない。

JAXAは独立行政法人なので独自判断で予算配分も原則可能だが、「はやぶさ」帰還ならずということになればそれも危うい。

不況続きで何でも予算は削減のご時世ではありますが、宇宙開発は有用だということを明確なビジョンを持った計画的なミッションで今まで以上に世に知らしめなくてはと思いますよ。

2009年11月9日月曜日

さよならは別れの言葉じゃなくて

再び逢うための遠い約束らしいですよ。



津田です。



買っちゃいましたよDVD「さよならジュピター」デラックス版。

最視聴が怖い映画ですけど俺は好きだったんだからしょうがない。

それにしても酷評が多い本作ですが、堂々と胸を張って失敗だったというのはわかるとして、今作以降邦画で宇宙モノ実写SF映画ってなんかある?

無知な俺ですがもしあるとしても悪い意味でもこれだけ知名度がある宇宙SF邦画はほかに知らん。

結局、日本人は作り手も受け手もほとんどがもうそれは求めていないということの証明になっちゃってるよね。

へたれだね日本人。

日本人は誰も作ろうとしないんじゃなくて作れないんだと思う、実写ではもう。

だからキムタクヤマトはある意味凄い。

やはり負けるとわかっていても男だったら戦って戦って戦い抜いてひとつでも多くの敵をやっつけて(金を支払わせて)死んでゆくのが男じゃありませんかそうじゃありませんか沖田さんということなのだろうか。

なので漫画やアニメや3Dへ表現方法をシフトしてきたのはひとつの正解であるし、現に成功している例もあるだろう。

暴論は百も承知だが、それもこれも「さよならジュピター」があった、作ってくれたおかげであるのだ。

黒歴史だが日本特撮映画を語る上で欠かせない存在感があるということだけは、誰しも否定できないだろう。

誰がなんと言おうと俺にとって「さよならジュピター」は、今だ日本宇宙SF特撮映画史上(うわぁ狭い範囲)最高峰の作品である。

もうそんなジャンルは存在しないという意味で。


2009年11月8日日曜日

第7回北九州学術研究都市 ひびきの祭

に、行ってきました。



上舞です。



工業系の大学だけあって、展示などなかなか楽しむことが出来ました。

PiKAPiKAプロジェクトという空中にLEDペンライトを使って光の絵を描くという映像アートにも参加。

私の絵はへにゃへにゃでしたがみんな上手く描いてたよ。

cross fmの立山律子さんと九工大特任准教授の人が司会だったんだけど、ふたりが描いた車とそれにはねられる人の絵がシュール、謎モチーフだと思った。

大学構内は結構広く、メイン会場から離れている展示場にも誘導できるように景品付きクロスワードラリーをするなど、なかなか工夫してる。


早稲田大学大学院情報生産システム研究所オープンキャンパスには、肌色を検出して追跡するカメラアイがあり、スムーズにきょろきょろするので生き物っぽくてかわいい。

しかし「肌色」ってのはなんとなく大丈夫かなと思った(国際的な意味で)。

また九州工業大学大学院生命工学研究科脳情報専攻科石井研究室では、様々なロボットが研究開発されていて、展示デモンストレーションを見学。

オムニホイールという向きを変えずに全方位移動可能な特殊車輪装備のロボ、ユニットをくねらせることにより進む蛇型ロボ、リンク機構を用いた段差乗り越えをこなす車両、自立型水中ロボ、導管内検査ロボなど多岐に渡るロボットや、立体映像を撮ることが可能な3Dカメラなどを見せてもらいました。

特に印象に残っている説明が、導管内検査ロボと自立型水中ロボに共通の課題で「いかに自分の位置を正確に知ることが出来るようになるか」というもの。

うん、そうだね。

人間もいかに自分の立ち位置を正確に知ることが出来るか、ということは生きていくうえでとても大切だよね。


普段はなかなか縁遠いこういった研究の場を、一般の人に開放してくれるとてもよい機会であると思うし、研究者の方も解説して他の人に自分のしていることを伝達することで、改めて根源的なところに立ち返ることが出来るのではないでしょうか。

自分のテリトリーで手一杯だということもあるでしょうが、他との交流を得ることで、己の見えにくい一面を照らすことは決して損のないことであると思われるのです。