2010年4月17日土曜日

インラージメント・フォックス・ダンス

オンドゥルっているのでないのなら。

オンドゥルらされているのだろうさ。



5U北方。



狐と踊れた。

新刊の棚には「狐と踊れ」(神林長平)、「神狩り」(山田正紀)、「百億の昼と千億の夜」(光瀬龍)がトールサイズでそろい、時代が混在する感覚であることよ。

22日過ぎには「心中天浦島」(栗本薫)も並ぶみたいなので、ますます懐かしくていい。

古いは新しい、新しいは古い。

若者は馬鹿だが誰もそれを馬鹿にすることはできない。かつては誰もが馬鹿(若者?)だったのだからってどの神林だっけか。

同時に「むずかしい愛」(カルヴィーノ)も購入。


とりあえず解説と「ビートルズが好き」「返して!」を読む。

この頃から姉弟モチーフがお好きなんですなぁ。

続きはゆっくり読もう。

「落砂」「蔦紅葉」「縛霊」「奇生」は初読なんで楽しみ。


ヘシン!(ラウズカード:チェンジビートル)→ターンアップ!

2010年4月16日金曜日

山が火を噴き、大地が割れて

でも恐竜は攻めてこない。



上舞です。



アイスランド火山噴火で火山灰が欧州上空にとどまり、空港閉鎖で空の便が大混乱のようですね。

氷の国なのに同時に火の国でもあるアイスランドには、世界で観測される様々な火山噴火活動のほとんどの形態が存在するといっても過言でないようです。

今回噴火したのはエイヤフィヤトラヨークトルと呼ばれる氷河で覆われている地帯のひとつらしいです。

大災害なのでしょうが、火山爆発はなんだか心踊るものがあることもまた事実。

火の民族(仮説)かよ。


このニュースを聞いてすぐ思い出したのがスノーボールアース仮説。

かつて全球凍結状態にあった地球は、火山から放出された二酸化炭素の大気蓄積による大きな温室効果で大気温度が上昇、氷床を溶かし全球凍結状態を脱出したとされる。

全地球凍結による原生生物大量絶滅と、それに続く跳躍的な生物進化をもたらしたとされるこの現象。

スノーボールアース時代にも火山地帯で細々と生きながらえていた生命群。

酸素呼吸をする生物の誕生、エディアカラ生物群と呼ばれる多細胞生物の出現などが、この死と復活のカタストロフと火山活動が密接に関わっていると考えられているようです。


恐ろしい火山。

しかし我々の遠い祖先が生き残るための拠り所でも、あったのです。

火をもたらしたプロメテウスとは、火山の火であったのかもしれませんね。

2010年4月15日木曜日

あすに、つながる。

春ちゃんでおなじみニュースウオッチ9の今年度のキャッチコピーは、なかなかいい。



津田です。



・「はやぶさ、地球へ~帰還カウントダウン~」特設サイトオープン!!

2010年6月、小惑星探査機「はやぶさ」地球帰還までの最新情報を伝える特設サイトが出来ましたね。

「はやぶさ」運用状況、はやぶさライブBlog、はやぶさプロジェクトチームによるTwitterも開設(即フォロー)。応援メッセージの募集も開始。

・「はやぶさ応援メッセージ


応援メッセージといえば、ISS長期滞在中の野口宇宙飛行士へ、「きぼう」と日本をつなぐ独自の双方向通信システム・衛星間通信システム(ICS)を経由して届ける応援メッセージの募集もあります。

野口宇宙飛行士からのサプライズがあるかも!だそうです。

「きぼう」衛星間通信システムによる「野口宇宙飛行士へ応援メッセージを送ろう」の募集について

募集締切:4月25日(月)


また、同滞在中の山崎宇宙飛行士から、宇宙や地球をイメージした俳句の募集も。

瑠璃色の 地球も花も 宇宙の子」 山崎直子

俳句という詩を通じて、ふるさと地球に対する愛着や思いを共有できたらすばらしい、という思いのよう。

俳句募集(We welcome your haiku.)

応募締切:4月30日(金)17:30(必着)


最後になりましたが、今日は野口聡一宇宙飛行士45歳の誕生日であります。

宇宙ステーションでのHappy Birthday!!

北九州SF研究会一同より、お祝い申し上げます。

宇宙戦艦ヤマトのコスプレで超楽しそうなお写真はtwitterにて拝見いたしましたよ。



寒く暗いニュースが多い昨今ですが、同様に暗く寒い宇宙の岸辺から、明るくHOTなニュースが舞い降りる。

Fly to the Future-未来へ、その先へ-(JAXAメルマガより)

2010年4月14日水曜日

カウント・フォン・カウント

数を延々と数えてたらシリコニア・カウンタマスになった気分ギブスン。



上舞です。



絶賛放置中のウィリアム・ギブスン「カウント・ゼロ」を思い出して引っ張り出してみたら1/3のところにしおりが挿んであった。

同時にニューロマンサーとモナリザ・オーヴァードライヴも発掘。

「クローム襲撃」も持ってた気がしてたんだがどうやら勘違いのもよう。

記憶屋ジョニイは読んでるはずなのだが(映画『JM』も観たけど)。

「ガーンズバック連続体」、「赤い星、冬の軌道」も読んだ記憶があるので変だなぁと思ったら、サイバーパンク・アンソロジー「ミラーシェード」(ブルース・スターリング編)で読んでいたのであったよ。

せっかく出してきたんで今度こそまとめてちゃんと読もう。


ところで吸血鬼避けの方法のひとつに、ケシの実など数がたくさんあるものを家の前に投げておくと吸血鬼は一生懸命数を数えるうちに朝を迎えちゃう、という民間伝承があるらしい。

ちゃんと設定に基づいてるんだなカウント伯爵。

あとユーゴスラヴィアのイスラム教徒ジプシー伝説には「吸血スイカ」「吸血カボチャ」「吸血メロン」なるものもあって、ははぁこれが元で「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」があるのかなと妙に納得してみたりした。

吸血鬼モノってわけじゃないけど「WORLD WAR Z」って死者が蘇る多分ゾンビモノの小説が話題らしい。

ブラッド・ピットのプロダクションが映画化権を取得したそうだが、面白いんだろうか。




カウント・ゼロ・インタラプト
割り込みを受けたら、計数器の値を
ゼロまで減少させる。

2010年4月13日火曜日

あんたが大賞

そういえば「ハヤカワ・SFコンテスト」18年ぶりに再開、か?って話してたっけか?



北方マガジン。



2010年2月に「SFが読みたい!2010年版」で再開予告があったようですな。

第8代編集長だった塩澤快浩さんによると、2010年代に伊藤計劃新作が読めない腹いせに、伊藤さんが悔しがるような全く新しい才能を見つけてやろうじゃないか、というのが復活構想の一端らしい。

小松左京賞、日本SF新人賞が休止らしいんで再開される賞もあるのは喜ばしいと思う。

そういえば新たに「山田風太郎賞」ってのも出てきたけど、SFが中心ではなかろうし。

ハヤカワ・SFコンテストは名の通り、早川書房主宰のSF小説の公募新人賞。

1961年開始で断続的に1992年第18回まであった。

入選は「該当作なし」の受賞が多い。

入選第1席は、

第4回「クロマキー・ブルー」川田武

第5回「花狩人」野阿梓

の二編のみ。


SF中心の新人賞には「福島正実SF童話賞」「創元SF短編賞」なんてのがある。

他になんかあったっけ。SF可のライトノベル系はたくさんありそうだけどね。

果たしてどんな才能が出てくるか「ハヤカワ・SFコンテスト」、続報が楽しみなところ。


この世はすべてチャンスだそうだしな。

2010年4月12日月曜日

白だの黒だの

ラララ命日ってちょっと普通では思いつけないフレーズだと思った。



津田です。



なんか見たいなぁと思っててなかなか見る機会を逸していた映画「ゼブラーマン」ですが、ついついコンビニで手に取った漫画版をチラ見したら続きが気になったんで購入。

おぉっ面白いですね。

一気に読んでしまって続きが気になるところ。

普通のコミック版で買えばいいんだろうけど、せっかくなんで雑誌版(でいいのかなこの出版形態)でそろえたいなぁ。

基本設定は映画版と一緒だがストーリーというか方向性がかなり違っているらしい。

あとでDVD借りて見よう。

続編の映画『ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-』も5月1日に公開らしいんですが、どうしましょうかね。


ところで白と黒のエクスタシー宇宙人で思い出されるのが宇宙大作戦「惑星セロンの対立」です。

原題"Let That Be Your Last Battlefield"、小説版では「最後の決闘」と訳されています。

シェロン星(小説記述)の二つの種族のそれぞれのふたり、ロカイとベレ。

ロカイは顔左半分が黒く、右半分が白いヒューマノイド異星人で、ベレはその左右逆の配色。

とてもわかりやすく人種差別問題を提起していることがうかがえるエピソードで、単純ながらなかなかに味わい深い作りとなっています。

単に顔のどちらの半分が白か黒かということが憎しみと争いの原因であったシェロン星人は、そのインパクトあるピエロ的外見の可笑しさ馬鹿馬鹿しさと低予算特撮の失笑も否めないでしょうが、現在の人類は果たしてそれを笑うことができるのか、はなはだ疑問ですよね。



またこのエピソードは自爆シークエンスが詳細に記述されています。

以下小説版より要約。


上級士官三名がコンピュータ音声認識から直接起動コードを入力。

「自爆手続き命令、自爆手続き第一項を確認」

「航宙艦エンタープライズ号キャプテン・ジェイムズ・T・カーク。自爆手続き第一項―命令略号(ルビでコード)1・1・A」

「科学班長スポック中佐。自爆手続き第二項―コード1・1・A・2・B」

「主任機関士スコット少佐。自爆手続き第三項―コード1・B・2・B・3」

以上を入力後、音声ガイダンスに従い最終コードをカーク船長の音声入力。

「最終コード0・0・自爆・0」

三十秒間の秒読み開始。

五秒前になると最終コード待機、最終手続き後は取り消し不能。

入力後、五秒間で手続き完了→自爆。


開始された自爆カウントダウンを停止するには、カーク船長が次の音声入力を行う。

「キャプテン・ジェイムズ・T・カーク。コード1・2・3、既示手続きの継続。自爆命令中止」

で自爆命令中止完了。


以上、かなりまどろっこしい。

スタトレで一番自爆シークエンスを多用したのはヴォイジャーのキャスリン・ジェインウェイ女性艦長だったようですな。


ということで、ゼブラーマンのうしろには立たないほうがいいらしいですよ。

2010年4月11日日曜日

こねたこねた

生後間もない仔猫を手にする機会に恵まれたよ。

とても小さく軽い毛玉だが、同時に生き延びられることの重さも偲ばるるものよ。



津田です。



・「超音波浮揚」で宇宙の塵を除去って記事を以前見つけて、おぉ凄い、スペオペとかで宇宙船がゴゴゴゴとか擬音と共に飛び進んでいくのは意味があったー、とか一瞬思ったさ。

ハーロックとか匋冥とか、とかく宇宙海賊は砂地の惑星に船を着陸させがちなんでさ。

歌う船とか歌エネルギーとかっぽくもあるぞ、とか。

ま、でも音は空気中を伝わる圧力波であるため当然、月面のように空気のないところでは効力を発揮しないし、火星のように大気が薄く、気圧が低い場所では静電気による粉塵付着を妨げる力を発生できないのであった。


・iPhoneとかでタッチスクリーンパネルは一般化してきたけど、キーボードやボタンと比べ押した感じがしないのが弱点、らしい。

そこでプラスチックの薄膜状「人工筋肉」で触感フィードバックを与える技術を開発。

数分の1mm単位で振動することで触った感覚を与える仕組みで、年内には製品化らしいですよ。

でも"Artificial Muscle"社(AMI)という訳せば「人工筋肉会社」っていうなんだかワセリン塗ってテカテカ、満面の笑みを浮かべたマッチョダンディさんらが開発してそうなイメージが一瞬していやん。

人工筋肉で押し返すことでキーボードキーのようにも、ざらざらのサンドペーパーのようにも感じられる触感を生み出すとされるタッチスクリーン技術。

ギャルゲとかエロゲに使用されて、相当ヤバイですよね!(予言)


・増殖に酸素を必要としない嫌気性生物の存在は以前からよく知られています。

多くは真正細菌や古細菌や真核微生物にその存在が確認されてたんですが、多細胞生物にもこれが発見されたようです。

地中海中の高濃度塩水湖で発見されたこの生物の中には、卵子を持っている個体も存在することから、この環境下で生存し続けている生物であると結論づけられたようです。

この生物細胞には酸素をエネルギーとして使うミトコンドリアが存在せず、代わりに優秀なハイドロジェノソームでエネルギー生産をしているとのこと。

逆に酸素があるとほとんどは死んじゃう。

酸素は猛毒です、大気汚染です、地球環境を一番変化させたのは植物です。


以上、こねたこねた。