2010年10月7日木曜日

美しさは数だよ、兄貴

と言ったかどうかはわからんし、なんか色々混ざってるけど、気にしない気にするな(アンク)。



津田です。



ディラックといえばシュレーディンガーと並びSFを知るものであれば避けては通れない理論物理学者ではあるが、ロリとか猫とか音頭とか派手な話題でよく知られるシュレーディンガーと違ってあんまり知られてないよなポール・ディラック(フルネーム:ポール・エイドリアン・モーリス・ディラック)。
光瀬龍「百億の昼と千億の夜」に出たあれだ、ディラックの海。
最近じゃエヴァかい、エヴァなのかい。虚数空間イメージなのかい。美しすぎると怖くなるのかい(それは女は海)。
アインシュタインやファインマンさんの業績にも引けを取らないディラックの人柄や私生活があんまり知られてないのは、単に彼が極端な無口さんだったかのようで、人に何聞かれても「はい・いいえ・知らない」しか答えなかったってくらいらいの人付き合いの悪さだったらしい。
1時間に1語発言したら1ディラックという無口さに関する単位がつくられたという逸話もあるようで、これはかなりの無口キャラですよね。
そのうち理論物理学者萌えキャラ本がくるね、きっと。

なんでいきなりこんな話かってーとこの謎の天才物理学者初の本格的伝記『量子の海、ディラックの深淵―天才物理学者の華々しき業績と寡黙なる生涯』がハヤカワから刊行されてるからなんですが、読んでみたいけど図書館かなあみたいな(価格的に考えて)。
ディラックは量子力学を記述する方程式としてディラック方程式を考案したり、量子力学の枠内で磁荷を持つ粒子“磁気単極子”いわゆるモノポールの記述を考案したりとSF界に対する影響力も絶大。
ガンダムOOのネタにも全面的に及んでいる、量子化~とかGNなんちゃら(モノポール)~とか。
まぁ使うなら使うでもうちょっと考証されてもいいんじゃないのって思う。
まだしもSFマインドが全くありませんから作劇を優先させ、おかしいところは全て謎粒子ミノフスキーのせいですとしたガンダムの方がよほど科学やSFに対して真摯な態度だったように感じる。

またディラックは物理学における数学的な美の重要性を強調したりした人でもある。すなわち、

「数学的な美を持つ理論は実験的データに適合する見苦しい理論よりももっと確からしい。神は最高次の数学者であり、森羅万象を創造するために非常に高度な数学を用いた。」

とか。
エレガントな証明を好んだのでしょうかね。
科学はとかく敷居が高く感じられがちですが、こういった伝記などからそのひととなりを知ることでも身近になりうる、こういったアプローチもあるのだなぁと思うのです。