2010年10月3日日曜日

俺の研究がこんなに凄いわけがない

明日からノーベル賞の発表が開始されるらしく、有力候補として日本人では医学生理学賞に人工多能性幹細胞(iPS細胞)開発の山中伸弥京都大教授、化学賞に多孔性金属錯体ナノ粒子の合成開発の北川進京都大教授、経済学賞に「キヨタキ・ムーアモデル」という経済モデルを構築した清滝信宏プリンストン大教授の名が挙がっている。



津田です。



これに先立って今年のイグノーベル賞が10月30日に発表されたようですが、なんと取ったぜ今年も日本人。
しかもあの粘菌ちゃんで2008年の認知科学賞受賞に続き2回目ですよ。
今回は、鉄道網など都市のインフラ整備を行う際、真正粘菌を用いて、輸送効率に優れた最適なネットワークを設計する研究に対して交通計画賞が贈られました。
やったね!
でもこの研究、普通にすごくいい研究だと思うんだが、イグノーベル賞の理念は「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞、なんでありなのか。
年金制度改革とのダブルねんきん受賞とかだったら笑えないんだが(いや失笑か)。

そのほかの今年の受賞は、
・物理学賞:靴の外側に靴下をはけば凍結路での転倒頻度が低下することを示したことに対して
・経営学賞:従業員をランダムに昇進させると組織の効率が上がることを数学的証明したことに対して
・化学賞:水と油は混ざらないという古くからの観念が成り立たないことを証明したメキシコ湾原油流出事故を起こしたイギリス石油大手BPに対して
・平和賞:呪いや罵りの言葉を吐くと痛みが取り除かれる、という広く信じられてきた信念を確認したことに対して

と多彩な研究で彩られており、世の中マッドな有意義な研究が満ち溢れていることよなあ。
世に研究の種は尽きまじ。