神の悪意に中てられるとは、俺もまだまだ青臭いですね。
津田です。
苦戦しましたが山田正紀「神狩り2 リッパー」をようやっと読み終わり。
半分をちょっと越えた辺りから俄然乗れるようになってきて、後半の怒涛の展開はちょっぴり駆け足過ぎるようにも感じるけれど、その圧倒される筆圧にただただ唖然。
全作は言語学や哲学からのSF的な考察がうかがえたのですが、今回は大脳生理学、心理学、神学、キリスト教学、聖書学などよりたくさんのアイディアが満載、クオリアも重要なキーワードの一つとして出てきます。
なんとなく伊藤計劃「虐殺器官」を髣髴とさせる感もある。
またスターウォーズネタなど笑い所もある。google先生もちらっと出てきて時代だなあと思ったり。
しかし前作、NASAとか火星が出てたし今回の“リッパー”って赤なんだしてっきりそっち方面にも行くのかと思ってたんだけど全く出てこなかったなぁ、残念。
凄まじい(神の)悪意や憎悪の毒気にかなりぐったりなんで、ちょっと人には薦め難い作品なんだけど、俺は読む意義があったなと感じましたよ。
最近夕焼けも多いし夜もなんとなく赤黒いんで“リッパー”怖い。
あ、まんま天使出てくるんでお好きな人はドウゾ。
山田正紀さんは最近ツイッターではご無沙汰なんで健康状態的にもちょっと心配になっちゃいますよ(ページに行ってみたらリストのとこが666になっててびびった)。