1927年ベルギーのジョルジュ・ルメートルは、膨張または収縮する宇宙モデルに従う理論と、渦巻銀河が後退しているという観測結果の両面に基づいて、宇宙は原始的原子の「爆発」から始まったというモデルを提唱。
宇宙が膨張していることを示唆しているハッブルの法則を説明するもうひとつのモデルとして「定常モデル」を提唱したフレッド・ホイルは、ルメートルの理論をからかうように"this 'big bang' idea"と呼んだとされているが、この「ビッグバン」という言葉が定着しちゃったのである。
現在、宇宙の成立に関する仮説としてこの「ビッグバン理論」は抜きん出てよく知られており、数々の問題がありつつも修正を繰り返して、まぁ「だいたいあってる」だろうとされている。
このことから、揶揄するつもりで言い出した言葉がわかりやすく本質を捕らえており人口に膾炙されていくこと。
津田です。
ビッグバン理論はジョージ・ガモフがその説を支持して発展させたんだけど、彼は別に超能力のサイボーグではない(蒲生譲二)。
また、ガモフは1948年にラルフ・アルファー、ハンス・ベーテとの共同論文で、宇宙の核反応段階に関する「α-β-γ理論」ってのを発表したんだけど、ベーテはこの研究に全く絡んでいない。
「βにあたる人が入れば語呂がいいよね?」と考えてわざわざ共著者として引きずり込んだらしいというお茶目さんぶり。
ネーミングセンスって大事だよねー。