2010年7月30日金曜日

They've given you a number and taken away your name.

昔、「スパイのためのハンドブック」(ハヤカワ・ノンフィクション)を友人から借りて面白かったんで自分でも買った記憶があるのだが、どこへいってしまったんでしょうね(片付けろ)。



上舞です。



同作家の「シャンペン・スパイ」とかもあったよね。
しかし最近ロシアの美しすぎる女スパイとか金賢姫とか話題になってたけど映画「ソルト」の販促かなにかなのかアンジェリーナ・ジョリー。
秘密諜報員といえばジョン・ドレイクだが、「秘密」というものを代理にいろいろなんかするってのは大変なことで、スパイのその後を描いたともされる「プリズナーNo.6」でもスパイは死ぬまで引退は難しいということが如実にうかがえる。

そんな「秘密」の本質の一端ををE・L・カニグズバーグ「クローディアの秘密」は明かしてくれるだろう。
大貫妙子「メトロポリタンミュージアム」はこの児童文学をモチーフに作られていますが、この歌詞さりげなくネタバレしてるんだけどそれと気づかせないつくりになっていて唸らせられた。

ジブリが次に目をつけないかと不安になる名作「クローディアの秘密」(あと「トムは真夜中の庭で」)、一部この挿絵は今のご時世じゃアウトなんじゃというのもジブリやNHKなら許されるだろうこんな世の中じゃポイズン。
しかし今読むとほんと子供UZEEEってちゃんと感じられるほどよく描写されてるんだなぁ(子供は子供が嫌いです)。

岩波少年文庫はなにかと侮れないのだ。

GoogleとYahoo!JAPAN提携かってニュースもあり情報は共有化され「秘密」が少なくなりつつあるようにも見えるけれど、「秘密」を照らそうとする光が強ければ強いほど、「秘密」というものは深く濃い闇に閉ざされ見つけづらくなるものでもあるのだなぁ。


「クローディアの秘密」は“書庫”からの借り物。
探してた「プリズナー」はハヤカワ文庫20周年記念アンコール・フェアの時購入したもの。
見つかってよかった。







I am not a number.
I am a free man.