2010年7月16日金曜日

石に宿りて

福岡市博物館特別展示 世界遺産「アンコールワット展」アジアの大地に咲いた神々の宇宙 を見てきましたよ。



上舞です。



カンボジア版ヒンドゥー教、仏教の石像展示が中心で、おなじみシヴァ、ビシュヌ、ブラフマーとかガルダ、ナーガなど迫力の石像がたくさんでかなり楽しいですよ。
あとハリハラ神という右半身がシヴァ、左半身がヴィシュヌの合体神像もあって現役仮面ライダーみたい。
\シヴァッ!/ \ヴィシュウヌゥー!/ 俺たちは二神で一神の以下略。

仏像の中には螺髪の中にも仏像が彫られたものもあってコンプリートフォームの原形がこんなところにとか、ヴィシュヌ神の化身ナラシンハを見てはヴィシュヌ神のフォームチェンジは10種類もあったなとか、そもそもシヴァは世界の破壊者だしマハーカーラとも呼ばれ世界を破壊するときに恐ろしい黒い姿で現れるんだったとか、厳かな空間が一気に仮面ライダーフィギュア展示会に。
まぁナンディン(牛:シヴァの乗物)やガルダやナーガなど乗物の石像もあるしライダーというのもあながち間違いではない。
あと神妃であるパールヴァティーやアプサラちゃん(キャラ有り)などのお色気フィギュアにも勝る、三島由紀夫もハァハァして思わず戯曲を書いちゃった「鎮座する閻魔大王ヤマ天」のお尻とか見所満載であった。
そういえば「論理上は最強」のスペックを誇るブラフマーさんもいましたがここでもやっぱり人気ないようですなぁ。

真面目な話をすれば、一時は内戦によって隔絶されていたアンコールワット遺跡群は、上智大学教授らによる調査発掘で再び日の目を見るようになったのですが、上智大学学長:石澤良昭はカンボジア現地学生などを人材育成することに力を注ぎ、「カンボジア人による、カンボジア人のための、カンボジアの遺跡保存修復」を国際協力の哲学として、バックアップにこそ尽力したという点に最も感銘を受けました。
カンボジア人研修生自身の手によって近年「バンデアイ・クデイ遺跡」が発掘され、アンコール王朝の歴史を塗り替えた世紀の大発見となったことを、学長が我が事のように本当に嬉しそうに語るのが印象的でした。

カンボジアといえば日本のコマツ「対人地雷除去機D85MS」も活躍していますね。
トミカミニカーのラインナップに加わった時、販売個数に応じて復興支援活動に寄付されるキャンペーンに当会としても極微少の協力を行ないました(ミニカー買っただけ)。
「ナーガをおさえ込むガルダ」像からゼーガペインを思い起こすことだってできます。
世界には憎しみの連鎖のみが渦巻いているように見えることもあるけれど、平和なリンクだってある。
少しはそのように感じたとしてもバチは当たらないんじゃないかな。