2010年7月8日木曜日

オーバー・ザ・レインボー!

ま…まさしくアッパー・カットの常識を超えた…。
それはウイニング・ザ・レインボー。



津田です。



樹なつみ「OZ」(全4巻)は、1992年OVAとしてアニメ化(全2巻)、1993年第24回星雲賞コミック部門受賞、同年NHKFM青春アドベンチャーにてラジオドラマ化、また2005年には舞台化もされている、「オズの魔法使い」をモチーフとしつつガチSFな漫画作品である。
トレーズ・クシュリナーダ総帥の地球圏統一連合軍特務機関の黄道帯機構(Organization of the Zodiac)とはちょっと違う(ちょっとじゃねぇよ)。
四畳半神話大系の小津とも以下略。

「サイバノイド」と呼ばれるアンドロイドが道中OZへ到る案内役として重要な役所で登場するのだけれど、宇宙鉄人キョーダインかなと思ったけどそっちはサイバロイドだった。
氷河戦士ガイスラッガーがサイバノイドか。

このサイバノイドシリーズは劇中何度かアップグレードされたバージョンが出てくるのだが、モデルとなる人物がいるので顔とかほとんど同じなわけです。
こういう作られ系での同系統機は兄弟として双子として、17と18(大鉄人17)とかアンドロイド・データとローアとかSFではほんとオイシイネタなのですが、ゆえに作り手の力量が問われるところでもあります。
その点、この作品はさすがといわざるをえない。

「獣王星」に比べ多少前半の構成が散漫な気もするが、一気に読ませてくれる魅力的な作品であることに違いは無い。
非常に満足感をおぼえる良質なSF漫画でありました。
人間のヒロインはちょっとあれだが。
登場人物ではネイト少尉が渋くて良い。ヒゲサングラスだし。
ラストシーンの情感は少女漫画ならではのところでしょうか。

門司の今は無き「中野模型」で、なぜかOZのバッジをもらった記憶があるのだが(記憶違いかもしれんが)、デザイン的にOZってちょっとカッコイイ。探せば今も持ってるかも。
あと神林長平「蒼いくちづけ」の主人公は無限心理警察刑事OZです。
当時このネーミングには相当違和感があったんですが、今だったらそれなんてラノベって感じでしょうか。

虹の彼方に。