2009年8月27日木曜日

ロボットの夜明け

気軽に宇宙旅行には間に合いそうにないですが、ロボットとの共存には間に合いそうですかね。





津田です。




  • アイザック・アシモフ「ロボット三原則」の更新を科学者が提案

米大学科学者らが、実情のロボットはアシモフ作品に登場するロボットのような自律性がなく、「問題はロボットではなく、ロボットを使う人間の側にある」として、ロボット三原則を現実的なものにアップデートするよう唱えているそうです。

人間がロボットに対して負う責任を強調する形での三原則更新の提案のようです。

提案された三原則は以下の通り。


第1条:人間は、人間の法律および職業上最高の安全・倫理基準を満たすシステムを備えていないロボットを配備してはいけない。

第2条:ロボットは自身の役割に即した形で人間に対応するよう設計されなくてはならない。また、ロボットは限られた数の人間からの特定の命令にしか応対できない。

第3条:ロボットは自身の存在を守れるだけの十分な自律性を持つべきだ。ただし、第1条、第2条に反せず、人間とロボットの間の意思決定の権限受け渡しがスムーズにできる場合に限る。



  • 乗り降り簡単、車椅子ロボット「Rodem(ロデム)」開発

テムザック、九州大、早稲田大などでつくる「ベーダ国際ロボット開発センター」(福岡県宗像市)は、足腰の弱い高齢者や障害者らが気軽に外出できる新しい電動車椅子「Rodem(ロデム)」を開発。

26日、東京都内で試作品を発表。

前傾姿勢で搭乗し、胸やひざで搭乗者を支えるように設計。乗り降りが簡単なのが特徴。

センター理事は「1年後に、50万円程度の値段で販売したい」と話す。


ロデムは4輪の電動車椅子の一種。全長1m22cm、幅69cm、高さ1m17cm、重さ約100kg。

前進や方向転換などの操作はジョイスティック。最高時速は6km/h。1回の充電で約4時間走行可能。

障害物をセンサーで感知して避けたり目的地までの自動走行などロボット機能も追加可能。

従来の車椅子は背もたれがあり、搭乗者が車体前方から体を反転させ後ろ向きで乗り込むため、転倒原因にもなっていた。

背もたれのないロデムは車体後方から前向きに搭乗できるため、足が不自由な人が介護無しでもベッドから乗り移りやすい。

また座ったままの状態で椅子の高さを上下に移動させることが可能で、棚など高い位置にある物も楽に取ることが可能。

実用化に向け、免許なしで公道を走行できるよう国に要望していく予定。

センターは今年5月、日本やドイツ、イタリアの大学や企業など11機関が参加して発足。

医療、介護、生活支援分野のロボットの開発を進めており、ロデムがその第1弾となる。

ロデム動画 http://www.yomiuri.co.jp/stream/press/movie.htm?id=811&feed=811



  • 人を抱き上げる介護ロボット、「リーバ」公開

独立行政法人理化学研究所(埼玉県和光市)と東海ゴム工業(愛知県小牧市)は27日、開発中の人型介護ロボット「リーバ」を公開。

腕に似せたアームで人を抱き上げ、車椅子やベッドに移す。リフトなどを使った従来の介護機器より手軽に使えるとのこと。

リーバは高さ1m40cm、重さ180kgで自走用車輪付き。介護する人が声をかけたり、表面に軽く触れたりして操作。

腕などに付いたセンサーで重さを感知、腕や腰を動かしてバランスを取り、体重61kgまでの人を安全に運べる。61・・・ロボットならもうちょっとがんばって欲しいところですが。

愛着を持ってもらえるようにと容姿がなぜか白クマ風の顔。「こんにちは」などのあいさつや握手もできるそうです。

10年以内に数百万円での市販を目指し、開発を続けるとのこと。こちらは気が長いなぁ。


  • ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト2009 東京大会が開催

ABU(Asia-Pacific Broadcasting Union(アジア太平洋放送連合))ロボットコンテストは、大学生向けロボットコンテストのアジア・太平洋大会。

2002年第一回大会が開かれ今年で8回目。

過去、東京、バンコク(タイ)、ソウル(韓国)、北京(中国)、クアラルンプール(マレーシア)、ハノイ(ベトナム)、プネ(インド)でと開催、7年ぶりの日本開催となった。

今回の大会テーマは「旅は道づれ 勝利の太鼓を打て」。

毎年、開催地の文化や伝統を反映した独自ルールで実施されるこの大会で、今回は駕籠屋の動きを意識したレースが採用。

使用するロボットは3台。うち2台は駕籠をかついで運ぶロボット、もう1台は駕籠に乗って運ばれる旅人ロボット。

駕籠屋ロボが旅人ロボを所定の位置まで運び、旅人ロボが駕籠を降り太鼓の前まで移動。縦に積み重ねられた3つの太鼓をすべて打ち鳴らすとゴールとなる。

駕前方を担うロボはコースを認識し自動で動き、後方は前者の操作に従って動く手動ロボ。

旅人ロボは、駕籠の乗り降りや太鼓前までの移動、太鼓の打ち鳴らしなどすべての動作を自動で行うというルール。

かなり難しいんじゃ。ていうか人間でも駕籠担ぎはそうそう出来るもんじゃないですが。

大会の模様は9月21日19:30~NHK総合テレビ、10月11日16:00~NHK衛星第2テレビで放映されるようなので興味ある方は是非。

次回の開催国はエジプトカイロ。複数のロボットが共同で3つのピラミッド(クフ、カフラー、メンカウラー)を作り上げる競技となるようです。