2009年2月4日水曜日

プレゼント・デイ プレゼント・タイム

嘲笑に続く空電音の画面奥に映る、顔

serial experiments lainのTVアニメは毎回こんな風に始まる。



北方です。


だけど今回はゲームの方の話。

シリアルエクスペリメンツ・レインはいわゆるメディアミックスの手法で制作された作品群である。

ゲーム作品は企画中最も早くから進行していたが、発表は最も遅かったようで、私はこのゲームが初見でした。

「アタッチメントソフトウェア」と銘打たれていはするものの、これはゲームと呼んでいいものかは議論が分かれることと思う。

しかしながらこのLainは、ゲームでしか表現し得なかった作品であった、ともいえるだろう。



システムは単純。プレイヤーは名前を入力した後、ワイヤード(電脳空間?)にログインする。

どうやらインターネットのような開かれている空間ではなさそうだ。

オルゴールのような音色とあたかもPCファン回転音のような低雑音が流れる中で・・・

物言わぬ案内人なのか、ペルソナLainはプレイヤーの指示に従いこの空間に点在する情報、記録、データをプレイヤーに伝えてくれる。

それはカウンセリングの報告書だったり玲音や誰かの日記の断片だったり口述された録音音声だったり、はたまた動画の断片だったりする。

私はただこの空間の階層を上下し、データを再生してゆくだけだ。

過去のデータは下に、上の階層ほど現在の時間に近いようだ。

そして大半のデータを開いた後、ある特定の記録を再生すると、エンディングを迎える。


レスポンスは遅い操作性は悪い。だがそこもひとつの要素でありえたのだろうと思う。

あと放置していると突然短い動画が流れ出す。

この静止性と動きの演出は「ラ・ジュテ」ほどではないが近いものがあるのかもしれない。



記録の中の玲音の笑顔が怖い。微笑が怖い。

そしてなにより恐ろしかったというか、本当に“ぎくっ”としたのはエンディングの一番最後。

ニコ動にこのゲームをほぼ抽出した動画がアップされていますが、ここだけはゲームでないと絶対体感できないところなのです。




攻略本もあって、階層Cがあるようなことが書かれてあったと思うのですが、今になってそこがどこにあるのかわかった気がするのでした。

現在中古市場では目の出るような値段で取引されており、ちょっともったいなかったかなぁとも思うのですが、多分手放さなければ感じ取れないところもあったのだろうと今は思えます。








your memory?

your record?










snake foot:lainの中の人が社会的に抹殺とか最近話題になってましたね。