2009年1月20日火曜日

われのロボット

上舞です。

サイバーダイン社のパワーアシストスーツHALが福祉の世界から徐々に導入されつつあるようですね。


しかしターミネーターを製造した会社と社名が一緒だし、製品の名前もディスカバリー号のコンピューターと同じ名前というのは、お前知っててわざとやってるだろ!と突っ込まずにはいられません。


そもそも人造物が反乱を起こすってモチーフはそれこそフランケンシュタイン博士の怪物にまでさかのぼれますが、まぁもっと言えばそそのかされたとはいえ創造主に反する行動をとっちゃったりする話が超ベストセラーであったりするわけで侮れない。

「ロボット」の語源がチェコの作家カレル・チャペックの戯曲「R.U.R.(ロッサム万能ロボット製作所)」に由来しており、チェコ語で「労働」を意味する語からの造語であることは結構有名だと思う。


古典も古典なSFであるが、そのストーリーは実に現代の物語に多大な影響を与えているということがわかるだろう。

余談ではあるがこの戯曲の舞台は、とある孤島に設定されている。

まずロボットというと金属の身体を反射的に思い浮かべるだろうが、R.U.R.におけるロボットとは、「人造人間」のことなのである。

そこに描かれているのはまさに生化学的機械、そうですねかなり違いますが雰囲気としてオーラバトラーとか思い描けば近い感じがするのではないでしょうか。

まぁヒトの量産型をつくってロボットとし、労働に従事させようというアイディアです。

スーパーロボット(3~4メートルぐらい)の製造は(おそらく生体部品のため)失敗したとか記述があって思わず笑みが。


ああそうだ、神林長平の「膚の下」(火星三部作のひとつ)のアートルーパー達とその生き様は、R.U.R.への返歌であるといってもよいかもしれませんね。


最新ではキャシャーンSinsがもっともその血を受け継いでいる作品でしょう。

そういえば新造人間キャシャーンの製造過程が昔から疑問だったんですが、ゼーガペインのヒトを量子データ化する謎技術が非常に近いかなぁとかひとり納得してみたり。


宗教的な倫理観とかも色濃く出ているのは当然ですが、かみさまに製造物責任を問うても仕方がないとはいえ、文句や愚痴のひとつも出てくるといったところなんでしょうかな。

子孫に限らず、なにかををつくるときにはそれに滅ぼされてもいいくらいの覚悟が必要なのですね!