2011年2月28日月曜日

Yesterday -昨日の記憶-

That's so long ago. I don't remember.



上舞です。



昆躍達の歌が有名だけど、SF的なテーマとしてはもしも昨日に戻れたら、といういわば限定歴史改変要素になり、これからの発展としては最近よく見るいわゆる“ループもの”の発想にはすぐ至る。
今日が昨日の繰り返しでもってやつですな(違います)。

宇宙大作戦で「明日はきのう」という過去へ戻る系のエピソードがあるがなぜか「明日への帰還」という忘れ去られていた超知生体モノのエピソードがセットで思い起こされる。
「明日への帰還」中にマッコイとカークでこんなやりとりがある。

マッコイ:「まだ一つ答えていただいてない疑問がある!〈なぜそんなことをするのか〉だ。見せてもらえる奇跡のリストではなく――起こりうる危険をすべて勘案した上での、だれにでも納得のできるような、単純で基本的な〈なぜ〉です!自らの手で自分を縛るような言いかたはやめてください。この一件には実に多くの危険が潜在しているのです!」

カーク:「昔の人はよく言ったものだよ、ボーンズ(マッコイの愛称)――人間が空を飛ぶように作られたものなら、翼があるはずではないか、とね。しかし現実に人間は空を飛んだ」
「実際の話、人間の存在は、常に進歩や学問や努力や成長を阻もうとする臆病な警告の積み重ねそのものだった。われわれはここで停まることはできない、とおれは信じているんだ、ボーンズ。あなたは医師がメスで人間のからだを切り刻み、腸線でそれを縫合していた時代に戻りたいと思っているのか?」

おっと話が明日の方にそれた。
ループものっていえば桜坂洋の「All You Need Is Kill」のハリウッド映画化はどうなったんだろ。2011年度中に製作開始らしいけど。

つい、昨日のように思える出来事も、よくよく振り返ってみれば遠い過去であり、今の私がどれほど近未来的な世界に生きているのかを実感させられることも多い。
過ぎ去りし日々があればこそ、である。

SFは時に懐かしささえ感じさせる。
名作はいつもインスタント・クラシックであるのだ。
未来が、懐かしい

only yesterday but also tomorrow