2010年6月15日火曜日

世界戦車戦タンクハンター

面白かったことはよく憶えているが、すでにおぼろげな記憶の霧の中。

その白き闇を切り裂き、吹き飛ばす号砲の唸り。

視界遮る土埃、煙幕、硝煙と機械油の染み付きし無限軌道。

大気震わせ飛び交う砲弾、燃え砕け散る鋼鉄の装甲。

嗚呼、あれこそは我が頼もしきくろがねの陸上戦闘軍艦の群。

古の戦車隊による、史上最大の戦闘の火蓋は今ここに切って落とされた。



いやだなぁ水輸送用タンクにきまってるじゃないですか北方。



その昔、ホビージャパン社より発売されていた戦車戦カードゲーム「タンクハンター」はよく遊んだ記憶があり、かなり面白かったのだがすっかり忘れてた。

ちょっと調べるとこのゲーム、一応バックグラウンドストーリーがあったみたい。

遠い未来、とある遺跡から第2次世界大戦の戦車の記録が大量に発見され、好事家たちがこの記録から当時の戦闘車両を再現。

実際に動き闘うところが見たい!ということで各戦闘車両や各国歩兵たちもロボットで再現、おかしな組み合わせの戦闘ゲームが開始された。

というなんともメタな話で、大味なゲーム設定をうまく味付け演出しているといっていいだろう。

今でいうスーパーロボット大戦とかなんちゃら無双とかディケイドとかたぶんそんな感じ。

イラストもコミカルな感じだったと思うけど、内容的には徹甲弾射撃・榴弾射撃・蹂躪攻撃・肉薄攻撃など多様な攻撃方法、増加装甲・徹甲弾・急降下爆撃機・毒ガス・愚劣指揮官など多種にわたるアイテム群でマニアックさも併せ持っていたように思う。

まぁ漢のロマン、陸戦兵器らによる夢のバトルロイヤルなわけですな。

平和な戦争ごっこは非実在兵器によるものなので無害です。

戦争はフィクションが一番いい。


で、なんでいきなり戦車の話題かってーとTK-Xとして開発が進められていた陸自の次期主力戦車がついに正式公開、「10(ひとまる)式」戦車として来年度から部隊配備が発表されたからなのだ。

以前、うわさではなぜか福岡に最優先で配備されるとか聞いたような気がするがなぜかしらねぇ。

全長9.42m・幅3.24m、最大時速70km。昔から思うが戦車って結構早いのな。

ゲリラ対処や市街戦を想定し現有の「90式」より小型軽量化。

情報通信機能強化により戦車同士が相互に位置や現場状況などの情報を共有可能とのこと。

マヘル‐シャラル-ハシ-バズ(「今宵、銀河を杯にして」神林長平)にも無人対空車両ヴェクレール(だっけ?)が何両か随伴していましたな。

マヘルはいいよ、雪風とは違った意味で不死身の宇宙戦車だ。

徳間のハードカバー版を持ってたんだけどなぜか表紙カバーだけが残っていて中身が行方不明。

くそっ、バシアンの仕業か(違います)。

ウィスキー片手に飲みたい間違えた読みたい一冊。


神林戦車で有名なのは「完璧な涙」に出てくる完全報復式自律型戦闘兵器の黒いヤツで名前は内緒(つうか無いんだけどな)。

片側3列の履帯、計6枚?ものキャタピラを有した化け物戦車だったと記憶してるんだがコレも今すぐ確認できない、いい加減本を片付けなければ。

NHK-FMラジオドラマ青春アドベンチャーでもやってたよな。

現在、SFマガジンに東城和実がマンガ化、コミック版として連載中だが、う~むそのメカデザは無いわぁって感じ。


あと新田真子「RAGE」とかに出てくる浮上式戦車とかすっごくいい。

VA型の実体化実験機VA-02オメガの戦車形態ですな。


また日本のかつてのプラモ界にはSF戦車なるジャンルがあり今も好事家がいると聞くがあまり詳しくないので割愛。

砲は持たないもののジェットモグラとかもこの分類に入る気がする。

そうそうテクノポリス21Cの空挺戦車テムジンとかかっこよかった。アオシマだっけか。

キャタピラではないものの巨神ゴーグのキャリア・ビーグルとか憧れた。


時代遅れとはいえまだまだ他に活躍の場を譲れない戦闘車両群。

この防御にも徹することが可能な戦闘車両こそ、専守防衛である日本の最後の砦なのではないだろうか。

対宇宙怪獣用の人型ロボット兵器が完成するその日までは。