2010年6月24日木曜日

チャンバーも走る2050

チャンバー:内燃機関における燃焼室



津田です。



20日からシンガポールで開催中のロボカップ世界大会もいよいよ大詰めですね。

最新技術を結集したロボットでサッカー世界一を目指すこの大会「ロボカップ」は、ロボット技術向上を目指す日本の研究者の呼びかけで1997年に発足した国際プロジェクト。

今年のシンガポール大会には、世界42の国と地域から過去最高の約3000人を超える研究者や学生が参加。

開会式で主催者側は、「われわれは人の形をしたロボットチームでワールドカップの優勝チームを打ち負かすという目標の達成に、大会を重ねるごとに近づいている」と挨拶。

そうそうこのロボカップ、ロボットと人工知能の新しい標準問題として「西暦2050年までに、人間のサッカーの世界チャンピオンチームに勝てる、自律型の人型ロボットチームを作る」ことを設定、その研究過程で生まれる科学技術を世界に還元することをマジで目標としているんですよねぇ。

大会はロボットの大きさや種類ごとに分かれておこなわれ、中でも注目なのが二足歩行人型ロボットが3対3で競い合う「ヒューマノイドリーグ」と呼ばれる最も過酷な部門。

技術的にはまだ黎明期なんで各チームのロボット状態に合わせ、毎年可能な競技・ルールを作成している状態らしい。

以下現在までの水準。

2002年:歩けないのが普通。特に優秀だと歩いてボールを蹴れる。多くが外部システムや電源に頼る。
2003年:優秀なロボットは歩く。特に優秀だとボールを蹴れる。
2004年:優秀なロボットはボールを蹴れる。特に優秀だとボールを見つけて蹴れる。
2005年:優秀なロボットはボールを見つけて蹴れる。特に優秀だと状況判断で機動する。
2006年:2対2のゲームが成立し始める。
2008年:試合形式が3対3になる。専任のゴールキーパーを置くようになる。

・・・まだあと40年あるんで最先端人工知能と技術の粋を集めたロボットが華麗なドリブルとパス回しでゴールを狙い、人間をボッコボコにのすような試合を見ることができるかもしれませんな。

この競技には日本から大阪や石川などの3つの大学が参加するほか、最近はドイツなどヨーロッパ強豪に加え、アジア勢も国をあげた支援を受け急速に力をつけているらしいです。

5月の日本大会国内予選にはジュニア部門だけでも全国から約2460人が参加、勝ち抜いた22チーム49人が世界大会へ出場してるようなんで結構競技人口も増えてきているのかな。

他にも、コンピュータ画面上で11対11の人工知能の選手達が戦う、ゲームの質が最も高い「シミュレーションリーグ」とか、集約型システムのロボットとして素晴らしい速度とフォーメーションで戦う「小型ロボットリーグ」などもあり、このリーグなんかはすでに、5台のロボットを5人の人間によるラジコン操作で勝負を挑んでも、人工知能ロボットに勝つことはもはや不可能という域にまで達しているようですよ。

すごいな。

24日今日まで4日間に渡り、各団体精鋭のロボット選手たちによる熱戦が繰り広げられたようで、結果が気になるところですね。

燃えて青春 駆け抜けロボット。