2010年2月18日木曜日

最高に名訳な存在となるのだ

日本の代表的な海外SF翻訳家の一人、浅倉久志さんが2月14日にお亡くなりになっていましたね。



津田です。



主訳書をざっと見るだけでも『アンドロメダ病原体』 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 『スラン』 『クローム襲撃』 『たったひとつの冴えたやりかた』とかは読んだことがあるし「ファファード&グレイ・マウザー」のシリーズも浅倉さんだったんですね。

浅倉名義はSF作家アーサー・C・クラークが由来らしいが主訳書にクラークが見当たらないのはご愛嬌か。



名訳者といえば「宇宙大作戦」シリーズで有名な斉藤伯好「ボケネコ」先生も好きでありました。

スタートレックといえば、英ロンドンに拠点を置く翻訳会社トゥデー・トランスレーションズが言語専門家320人以上を対象に実施した調査で、ロマンチックではない響きがする「I love you」の言い方の第3位に、「qaparha」というクリンゴン語がランクイン。

ちなみに第1位は「私はあなたを愛します」という日本語。

クリンゴン語より無粋な日本語ってなんなの(笑)。

まぁ日本には漱石先生の「今夜は月が綺麗ですね」

亭四迷先生の「あなたのためになら、死ねるわ」

がありますけどね。


でも最近は翻訳苦手な方が多いようで、英語をそのままカタカナにするだけの簡単なお仕事になっているようですね。

The Thingを『遊星からの物体X』とする心意気はどうした。

(遊星よりの物体X:The Thing from Another Worldを踏まえているにしても名訳)

あ、「インテル入ってる」はIntel Insideの和訳じゃなくて逆らしい。


改めて浅倉先生、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。



SFの翻訳に乾杯