2009年10月22日木曜日

折々の紙々

NHKの『地球ドラマチック 「ORIGAMIマエストロ~折り目が作る無限の宇宙~」を見たよ。



津田です。



子供の頃、誰もが一度は折ったことがあるであろう「折り紙」。

この一見単純な子供の遊びに魅せられ、芸術や学術、実用にまで発展させ続けている人々の物語。

特に見る予定じゃなかったのに、ぐんぐんひきつけられてしまいましたよ。

素人でも高等幾何学的なアプローチが有用だろうと思われるの折り紙だが、予想以上に奥の深い、哲学的考察レベルの話も展開可能な分野だったことを発見させられたのは素晴らしい収穫でした。

NHKはいいもの放映するなぁ。

人工衛星のソーラーパネル(ミウラ折り)や自動車などのエアバッグの折り畳みに、折り紙理論が用いられていることは知っていましたが、DNA形状やたんぱく質分子構造の折りたたみを模索し、病気治療などにも実用を目途に用いられていようとは。


また数々の作品群は一枚の紙から折るだけで出来ているとはとても考えられないリアル。

ある時は折り紙界に「昆虫戦争」が巻き起こり、足とかたくさん作っちゃうよ~というより複雑な形状を求める時期もあれば、一回折るだけでも何かできんじゃね?という余白の美を追求したりもする高い芸術性も秘めている。
一枚の紙から何でも出来る。

まさに糸氏光臨。

現在世界の折り紙芸術家たちが一様に師と仰ぐ先駆者は吉沢章さん。日本独自の発展をした遊びが多くの分野で役立っていることは、なんだかくすぐったいような感じです。

インタビュー中の外国作家さんの背後の本棚に「折り紙入門」とか日本語の著書名があるのはなんか変な感じ。



鶴くらいしか折れないけど“折り紙”の奥深さに改めて触れた思いです。

“遊び”から、新しいものが生まれるのだなぁ。




内容は折り紙あまり関係薄そうですがネビュラ賞候補にもなった、「折紙宇宙船の伝説」(著:矢野徹)なんてのもありますよね。