2011年7月14日木曜日

谷の深さを知らずして越えることはできない

東京ビッグサイトにて7月13日(水)~15日(金)まで開催中の「次世代ロボット製造技術展ROBOTECH2011」において、香川大学が研究開発している「発話ロボット」が話題ですね。



津田です。



2007年に香川大学工学部:澤田研究室で開発されたこの自律的に発話動作を獲得する「発話ロボット」は、そのインパクトある見た目と呪われそうな「発話」で不気味さと気持ち悪さだけで話題となっているようで非常に残念ですが、これは非常に意味のある画期的な研究成果であり、実にオリジナリティのあるアプローチだといわざるをえません。



見た目からはわからない特徴として、このロボットには聴覚フィードバックを用いた学習機能がある、という点が挙げられている。
たしかにお世辞にも見目が良いとは言い難いし、まだまだ全然「発話」には程遠いかもしれない。
だが「初音ミク」以降を知る我々には、もうすぐその先を垣間見ることはとても容易に思えるのだ。

不気味の谷は深く暗い。
しかしどれだけ深いのか、暗さはどのくらいなのか、それを知らずしてその隔たりを越えてゆくことは容易ではない。
部分部分の研究成果が一つになる時、そこにはオーバーヒューマンが誕生するのではなく、人類のヒトに対する最も詳細な組立新書が立ち現われてくるのであろう。

香川大学 澤田研究室
http://www.eng.kagawa-u.ac.jp/~sawada/index.html