怖かったですよ、アンソニー・ホプキンスが。
上舞です。
「ザ・ライト -エクソシストの真実-」が公開中なんで観てきた。
主役の父親イシュトヴァーン・コヴァクも強烈に印象に残る役どころなんだけどそれもそのはず、レプリカントことルトガー・ハウアーでしたよ。
さて舞台は猫の天国ローマ。猫がたくさん出てきたけど酷い目に合わなくてよかった。
信仰を見失っていた若き神学生が、経験豊かなルーカス神父と悪魔祓いの現実に立ち会っていくにつれ、エクソシストとしての道を志していく、とか言うとスポコンみたいやね。
タイトルの「ザ・ライト」は正しいRIGHTや光のLIGHTや万年ライトで八番だよのライパチ君ではなく、「RITE」つまり「(宗教上の)儀式」という意味らしく、「儀式」を通して人間の信念を「正しく」「光り」指し示すべく腐心した作品ととらえることもできるだろう(一部パンフより)。
悪魔憑きのような憑依現象は世界各地に、それこそ人種や生物種を問わずにあるんだけれど、キリスト教圏のそれはこの映画を見てても思えるがなんかマッチポンプだなぁって。
根本的に多神教とは解決手段が異なっており、そりゃなんだか息苦しい(生き苦しい)世界観であるなぁとも。
そういえばあちらではあまりいい意味では用いられないモチーフのバッタやイナゴは、日本では人間の自由のために闘ってたりするんだよな。
日本も地震津波火山に台風と大概の自然災害が猛威を振るうんだけど、多種多様な自然災害ってのは逆説的に自然が豊かであるともとらえられるわけで、環境が厳しい土地柄から出でた宗教が豊穣の神を貶める気持ちはそりゃわからんではない。人間だもの。
そう、悪魔って人間なんですよ。
年代を経て重層化したヒトとヒトとのサーキットリレーションが織りなす連鎖の負の一面、それが悪魔なんです。
一種の呪いといってもいい。
なので積年の恨みつらみを解きほぐすには、やはりそれ相応の時間というものが必要なのでしょうか。
つまり、やっぱり呪いはノロイ。by田中啓文
追記:「青の祓魔師」もそろそろ始まりますかね。