津田です。
なんか仮面ライダーカブト(ワーム)っぽくもあり歓喜の歌(第九、それは年末)。
というわけで話題の「第9地区」観てきた。
見所は多い、ドキュメンタリータッチの映像手法とか。
あとSFに馴染んでいればいるほど目新しさは少なく、脚本の粗が目に付くと思う。
着想は面白いし難民やアパルトヘイト、人種差別など社会問題を絡めるのはウェルズのころからの伝統ではある。
が、如何せんエイリアンが人間臭すぎる点は、人類の醜悪さや精神のグロテスクさとの対比のためとはいえ、もう少しどうにかならなかったのかなと思う。
あと言語問題とか。
編集の都合なのか初期予告にあったモザイクがかかったエイリアンへのインタビューシーンがカットされているのも気になった。
だがまぁ見る価値はあったと思う。
ただ原作短編の雰囲気とリアルさは減少しているように俺には感じられたので比較用に。
Alive in Joburg
こっちの地味な雰囲気で作ったらカルト映画にしかならなかっただろうけど。
エイリアンは第9地区では“エビ”って訳されていて甲殻類っぽくはあるがゴミあさりしてる様子はゴキちゃんを連想させられていやん。
そういえばメキシコ民謡「ラ・クカラチャ」はスペイン語でゴキブリだけど、この歌では人のことだとも言われておりなるほど、この映画ではホント人間嫌いに拍車がかかろうというものである。
汚いなさすが人間きたない。
原作版ではなんだかタコっぽくてクトゥルフな感じ。あ、よく見たら映画の主役も短編に出てますね。
エビとかなら「ジーンダイバー」のエウロパ人とかの方がよほどおいしエビっぽい。
そして同監督の、
Tetra Vaal
リアルなブリアレオスですな。
この監督、シトロエンC4がトランスフォームして踊るCM撮った人でした。
第9はいろんな作品を思い出す。
タイトルで「エイリアン9」とか、主人公のアレで第4回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作「レフトハンド」 (中井拓志)とかも。
最後に最近ネットのどっかで見た小話。
日本人は宗教心に乏しいから国土がよく地震に見舞われるんじゃないかって言われたんですよ。
なんで今度大地震で家が倒壊したらあんたんとこの神の息子を派遣してくれって言ったら怒られた。
まぁいくら大工の息子でもイエスとは言わないようで。
大工地区。
以上。