津田です。
宇宙航空研究開発機構JAXAは、今月9日小惑星探査機「はやぶさ」イオンエンジン異常について報告後、対応策を検討。
4つのイオンエンジンについて中和器起動確認や流量調整等確認作業を実施。
その結果、スラスタA中和器とスラスタBイオン源を組み合せることにより、2台合わせて1台のエンジン相当の推進力を得ることが確認できたとのこと。
この方法の問題は、消費推進剤および電力が2倍となる点だが、推進剤残量は十分で電力も太陽に接近中なので支障ないようだ。
しかしさ、スラスタA中和器とスラスタBイオン源を組み合わせるには、スラスタBで分離した電子をスラスタAにバイパスする必要があるよね。
本来、別スラスタ中和器を使う必要なんかないので、ハードウェア的に不可能であってもおかしくない。
だが、こんなこともあろうかと(真田志郎)トラブルを想定しダイオードによる回路を追加していたのだ!
なにそのドラマティックな展開。
スラスタAがほぼ新品状態で残っていたのも結果的に幸運だったのだろう。
稼動できるスラスタCについてはバックアップ用に取っておくらしい。
JAXAでは、今後の運用に対する見通しが得られたので、姿勢制御装置やイオンエンジンの状況を注視しつつ帰還運用を再開するそうです。
引き続き慎重な運用の必要はあるものの、この状況を維持出来れば平成22年6月の「はやぶさ」地球帰還計画を維持できる見通しという。
今後も北九州SF研究会は、はやぶさ地球帰還を応援しています。
なにができるって~わけでもないんだが。