2010年9月28日火曜日

オカルトだけどイイハナシダナー

「世紀末オカルト学院」終わっちゃったよー、最後までテンションを保ちきった素晴らしい作品でした。



ノストラダムスの北方



アニメノチカラ枠はオカ学で最後になっちゃったみたいだけど、いやーこの作品で有終の美を飾った形になるんでしょうか。
結果的にこの順番での放送が一番良かったように思います。
「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」、「閃光のナイトレイド」と観てきてそれぞれの作品には直接的なつながりは無いものの、根底に一本筋が通ってるように思えてきてなかなかに感慨深いもの。

「閃光のナイトレイド」は第二次世界大戦前という過去の世界。
特殊能力(超能力)を持つエージェントたちそれぞれが未来を想い憂い闘う物語。
未来を変えようとして手段を選ばなかったものたちと未来への不安を抱きつつも現状の惨劇を止めようとするものたちの葛藤を描き、今を憂い将来に暗い影がさしかかる中でも未来に希望を求めた、過去の世界の物語でした。

「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」は長く続いた戦争により荒廃、現代世界が半ばおとぎ話となりはてたはるか未来の物語。
世界は終わりを迎えようとしていると言う人々もいるなかでも、二国間の国境を挟んでの緊張状態が今だ続く世界で、辺境部隊が駐留する比較的平和な街にも戦火の足音が聞こえてくる。
あわや国境での衝突を未然に防ぎ停戦させ、街を、両軍の命を失わせなかった少女らの奮闘記。
終わろうとしている世界の中でも今日を生きていく力強さを今だ持ち続けている、明日を未来を希求する人々の姿を描いた、未来の世界の物語でした。

そして「世紀末オカルト学院」。
過去のありとあらゆるオカルトを集め日夜研究にいそしむ学園に、未来から世界を破滅に導くという“ノストラダムスの鍵”を破壊すべく送り込まれたエージェントが、オカルト嫌いで学園を廃校させようと画策する学園長の娘と遭遇する、一種のボーイ・ミーツ・ガールもので現代の物語。
親と子の確執をバックグラウンドに、二人の主人公がそれぞれの見失っていたものを周囲の支えもあるが最終的には自分自身の力で取り戻し、過去を受け継ぎ未来を救い、今を歩みだす物語。

ま前二作は間違っても他人には進められない感じの出来だったんですが、「世紀末オカルト学院」は掛け値なしに名作でした。
オリジナルアニメーションとして非常に作劇に優れた作品であるといえましょう。
つうか最終回でOPがかかるシーンのテンションと台詞は異様なカタルシスがあった。
真っ当に金があればDVD買ってるレベル。
アニメノチカラはこの作品を生み出しただけでも高評価に値すると思うよ。
観たいものはしっかり魅せてくれたしそれ以上に期待を上回った。

オカルトだけど自分史上に残る名アニメ「世紀末オカルト学院」、実に終わるのが名残惜しく一抹の物悲しさと余韻に浸らせるものよ。