2009年12月26日土曜日

reach for sensitive force

「君に届け」12話は、濃いSFマニアとSFを好きになりたての若い層の対比として読むとなにかとイタいし考えさせられるなぁ(反省)。



上舞です。



まぁ恋愛感情の好きとSFが好きの感情は違うだろうけどさ。

幼い頃好きだったSFというものに対して、現在でも同じ気持ちは忘れないものの決して同様であるとは言い難いだろうし。

対象であるSF自体、時代と共に変化してゆくものであるから、今の彼は好きだけれど過去の彼とその歴史は嫌いとか、昔の彼は素敵だったが現在の旦那は好きになれないとか、なんとなく気になる彼は一緒にいる(読んでる)と楽しいしハッ!これは恋!、とかな。

同時代じゃないけど、同じ気持ちだということは宝物だということでもあるんじゃないかな。

違った未知の上でも。


「ささめきこと」は百合モノというよりドタバタラブコメになってるでござる。

12話は夏休みの登校日に偶然見つけた謎のメッセージを元に校内を宝探しする物語。

堀辰雄の「晩夏」にそのメッセージは書かれてあるのだが、(今、流し読んだが)ビアンカポーな雰囲気の外人さんが出てくるのでそれでかね。

地方旅番組「るり色の砂時計」が最近女性二人旅になったのはなんでだろと考えたことを思い出すよ(そんな目で見んナー)。

でも男性二人旅だと世間的にはアレに見られがちなことは否めないよなぁ東海道中膝栗毛。

とにもかくにも、晩夏、退屈な放課後、宝探し。ありそうなんだけど実際には本の中でしか体験しなかったたクチなのに、何故かそんなノスタルジーを感じさせるものには惹かれますな。

「慎重過ぎて相手に見つからなかったら意味ないじゃん」だがたとえ今すぐ伝わらなくとも、いつか誰かが紐解いてくれる、そんなこともあるのかもしれません。



吉屋信子『花物語』を読みながら。