それは“あの”夏の日の幻のモノ語り・・・
しかし今、現実となって飛び立つ翼。
そう、姿かたちはなくなっても
飛べる翼が、
あるんだ。
上舞です。
もう泣く。
劇団ギンギラ太陽’sの「翼をくださいっ!外伝 幻の翼 震電」最終公演を観にいってきました。
福岡市美術館30周年記念提携公演であると共に、現代美術作家・中ハシ克シゲさんの「震電プロジェクト ZERO Project SHINDEN/Fukuoka」とのコラボレーションでもありました。
ゼロ・プロジェクトとは零戦のプラモデルをフィルムカメラで接写拡大した写真をワークショップ形式で一般観客と一緒に貼り合せ、実物大の零戦を制作するアートプロジェクト。
福岡バージョンとしてはあの「震電」が選ばれたというわけ。
このプロジェクトは10年間で12回開催され、最後はいつも「バーニング」と呼ばれる作品の焼却で終わっていたとのこと。
自ら作ったものが失われる時の喪失感を味わい、考え、感じさせることが狙いだったようです。
ですが以前行われた震電プロジェクトでは、福岡市環境局の焼却中止勧告で燃やされないまま保管されていた震電。
観劇の後、プロジェクト全体の終了にあたり、ファイナルイベントが行われました。
それは64年後のまさに今日8月16日に、震電は再びバラバラに解体され、無数の断片が参加者に配られるという本当に相応しく素晴らしいものでした。
震電は完成したものの兵器としては間に合わず解体を余儀なくされた悲運の戦闘機、いや飛行機。
しかしそれを作った技術、そして人の想いが今現在の街中に形を変えて蘇っているのです。
彼らが守りたかった街を、今人々は平和に歩き暮らしています。
私はこの時代を、より守る価値のあるものにしてゆきたい。
そう願わずにはいられないのでした。
下の写真は左から
- 震電主翼部を解体する中ハシ克シゲさんとギンギラ主宰の大塚ムネトさん。
- いただいてきた震電の一部。結構大きいです。
- 今回のお土産:ギンギラのシール。
マニア人気も高い震電は、オネアミスの翼や最近ではスカイ・クロラなどにもそっくりさんが出ていますよね。
震電プロジェクト ZERO Project SHINDEN/Fukuoka
http://www.workshopstudio.net/shinden_enter