2011年1月11日火曜日

アレクの彼方

おまえは、だれに、それとも、何になりたいの?



たすけて!たすけて!北方よ!



作・絵 レオ・レオニ 訳 谷川俊太郎
「アレクサンダとぜんまいねずみ」は絵本ながら非常にSFテイストに満ち満ちた作品である。
なかでもこの作品に出てくる「とかげ」は重要なキーパーソンである。
一見、幸福そうに見える玩具のぜんまいねずみ”ウイリー”は、仲良くなったアレクサンダに「生き物を他の生き物に変えることの出来る魔法のとかげ」の話をする。
花々と蝶々の色をした”とかげ”というのはそう、自らを鳥類に姿を変化させ生き延びた恐竜の末裔のことである。
花々と蝶々というのも示唆的である。
ナサンジェル・ワーグラム推論によれば、現在では我々人類の意識や思考というものが植物群のそれであり、以前のその役割は爬虫類種が緩やかに担っていたのだという。
つまり植物群は昆虫種を触媒とし滅びゆく恐竜種の遺伝的変化を促進、”他の生き物に変える”ということをなさしめたのである。

アレクサンダとウイリーはホモっぽいとかそういうんじゃないんだからね!!



時影よ、時影・・・